嚙み合わせが悪いとどうなりますか?

西早稲田の歯医者さん、西早稲田駅前歯科・小児歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「噛み合わせの状態」です。
噛み合わせが悪いと、全身の健康においてさまざまな問題を引き起こします。

そこで、ここでは嚙み合わせの悪さによって起こる問題を解説し、
さらに自分の噛み合わせの状態を知るための自己診断の方法も紹介します。
嚙み合わせの悪さは病気ではないものの、病気を引き起こす要因になってしまうのです。

嚙み合わせの悪さによって起こる問題

噛み合わせが悪いと、次のような問題を引き起こします。

・虫歯:歯並びの悪さによって歯が磨きづらく、歯並びが正常な人に比べて磨き残しが多くなるため
・歯周病:口呼吸によって口の中が乾燥して、歯周病の原因菌の働きが活発になるため
・顎関節症:常に顎関節に負担がかかっているため
・頭痛:噛む筋肉である側頭筋に悪い影響をもたらすため
・肩こり:噛む筋肉である広頸筋に悪い影響をもたらすため

このように、嚙み合わせの悪さはさまざまな病気、体調不良の要因になります。 日常生活の中で体調不良が続く場合、その要因は嚙み合わせの悪さにあるのかもしれません。 では、以下の項目で自分の嚙み合わせの状態を知るための方法を紹介していきます。
左右の歯の状態を確認する
上下の前歯の中心がほぼ一致しているかどうかを確認します。
一致していれば正常、一致していなければ上下の歯の噛み合わせ、
または上下の顎の骨が左右にズレてしまっていることが考えられます。

子どもの時、顎の骨の状態を診断してもらった経験のある人もいるかと思います。
しかし、子供の時は顎の骨のズレが確認されなかった人でも、左右の歯の噛み合わせのズレを放置すると、
成長の過程で顎の骨がズレてしまい、噛み合わせの悪さに影響してしまいます。

前後のバランスを確認する

出っ歯や受け口になっているのは、明らかにバランスが悪い状態です。
前歯と奥歯のそれぞれの噛み合わせを確認した時、
上の歯が下の歯に比べて2ミリ程度外側に並んでいれば正常です。

問題の要因として考えられるのは、上下どちらかの顎の骨が生まれつき小さい、もしくは大きく成長し過ぎている、
さらには噛み合わせの悪さによって前後にズレてしまっていることなどが挙げられます。
前後のバランスが悪い場合、発音のしづらさや、噛んだ時に食べものを潰しにくいなどの支障があります。

上下の前歯を確認する

前歯の噛み合わせの深さは、2ミリ程度が正常です。
これより浅いと食べものを噛み切れず、一方で深すぎる場合も正しい噛み合わせではありません。
また、上下の歯が噛み合っていなかったり、スペースが空いていたりする状態も同様です。

噛み合わせが深いと、上の前歯に下の前歯が噛みこむ状態になります。
この場合、下顎が前に成長しようとした際に自然に前に出ることができず、
結果として出っ歯になってしまう可能性が高いのです。

横から見た時の口元を確認する

自然な状態にした時に口を閉じることができ、さらに自然と鼻呼吸ができていなければなりません。
鼻呼吸ができる状態ならこの部分においては正常で、
呼吸時に鼻の粘膜が身体の害となるものをろ過してくれるため、身体を病気から守ります。

一方、口呼吸をしていると悪い細菌が口の中に取り込まれ、喉を通じて全身の病気を招きやすくなります。
また、乾燥した口の中は虫歯や歯周病になりやすい環境でもあります。
口元が出ている状態、口が閉じられない状態は、噛み合わせが悪い可能性が高いでしょう。

歯並びを確認する

当然のことですが、歯並びの悪ければ正常に噛み合わせることができません。
つまり、歯並びが悪ければ嚙み合わせも悪いということになります。
まず、明らかに歯並びが悪いのは歯と歯の間に隙間があいている状態です。

もっとも、これは永久歯の場合であり、乳歯の場合はむしろ隙間があいている方が正常です。
さらに、歯が重なって生えているのも歯並びが悪く、
正常な歯並びとは歯が重なることなく綺麗に一列に並んだ状態を意味します。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、嚙み合わせの状態についてまとめます。

1. 嚙み合わせの悪さによって起こる問題 :虫歯・歯周病・顎関節症・頭痛・肩こり
2. 左右の歯の状態を確認する :上下の前歯の中心が一致していれば正常
3. 前後のバランスを確認する :上の歯が下の歯に比べて2ミリ程度外側に並んでいれば正常
4. 上下の前歯を確認する :前歯の嚙み合わせの深さが2ミリ程度だと正常
5. 横から見た時の口元を確認する :自然に口が閉じられていて、さらに自然に鼻呼吸ができていれば正常
6. 歯並びを確認する :歯が重なることなく綺麗に一列に並んでいるのが正常

これら6つのことから、嚙み合わせの状態について分かります。
嚙み合わせの悪さは歯並びの悪さが原因と考える人がいますし、確かにその可能性は高いでしょう。
しかし、意外なことが原因となって嚙み合わせが悪くなっていることもあり、
例えば詰め物・被せ物などの人工物の高さが合っていないことで、嚙み合わせが悪くなるケースもあるのです。