歯周病の有無を自己診断することはできますか?

西早稲田の歯医者さん、西早稲田駅前歯科・小児歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「歯周病の有無を知る参考になる自己診断」です。
歯周病は静かなる病気と呼ばれており、実際に虫歯と比べると自覚しづらい病気です。

これは虫歯ほど目立った自覚症状がないからで、歯周病になっても気づかない人が多いのです。
ですから、現在口の中の健康に自信がある人でも実は歯周病になっている可能性があり、
そこでここでは歯周病の有無を知る参考になる自己診断の方法をお伝えします。

初期段階の歯周病の自覚症状

静かなる病気と呼ばれる歯周病ですが、自覚症状が全くないわけではありません。
また歯周病は初期、中期、重度の3段階に進行度が分けられており、初期段階では次の自覚症状が起こります。

歯肉に変化が起こる

歯周病になると歯肉に炎症が起こり、その影響で歯肉に変化が起こります。
まず歯肉が赤く変色して、腫れた上に本来の歯肉の張りもなくなります。
また患部に血液が集結するため、歯磨きなど少しの刺激で歯肉から出血してしまいます。

口臭がする

口臭には様々な原因があり、例えば内臓や腸の不調が原因で起こることもあります。
ですから、口臭イコール歯周病とは断言できませんが、口臭の原因として最も可能性が高いのが歯周病です。
また歯周病による口臭は臭いもきつく、歯肉から出た膿み、血液、細菌の繁殖などによって口臭が起こります。

歯石がある

歯石がある人は歯周病が発症しやすく、また既に歯周病の場合は進行しやすくなります。
歯石とはプラークが石灰化したもので、成分としては歯肉から出た膿みや血液も含まれています。
主に歯と歯の間や歯と歯肉の間にできやすく、歯科医院の医療器具でしか除去できません。

中期段階の歯周病の自覚症状

中期段階まで歯周病がすると、徐々に歯槽骨が溶かされていきます。
初期段階の自覚症状に加え、中期段階では歯槽骨が溶かされることによる自覚症状が起こります。

歯が長く見える

歯周病が中期段階まで進行すると歯槽骨が溶かされます。
すると歯肉退縮が起こり、歯肉の高さが下がるため歯の根が露出します。
元々歯の根は歯肉に埋まっていますから、それが露出することで歯が長くなったように見えるのです。

冷たいものや熱いものがしみる

歯周病が中期段階まで進行すると、歯肉退縮が起こって歯の根が露出すると上記で説明しました。
本来歯の表面はエナメル質で保護されているのですが、露出した歯の根にはエナメル質がありません。
このため象牙質が剥き出しになっており、知覚過敏によって冷たいものや熱いものがしみるのです。

重度段階の歯周病の自覚症状

重度段階まで歯周病が進行すると、歯槽骨の大半が溶かされてしまいます。
初期段階、中期段階の自覚症状に加え、歯が完全に支えを失っていることによる自覚症状が起こります。

歯がグラグラする

歯槽骨は歯を支えていますから、その歯槽骨が溶かされるのは歯が支えを失うことを意味します。
支えを失った歯は不安定な状態になりますから、グラグラと揺れるようになります。
指で触れただけでも動きますし、そのままだと歯は完全に抜け落ちてしまいます。

噛み合わせると痛む

歯が支えを失ってグラつけば、歯は正常な位置におさまっていないことになります。
このため、噛み合わせると歯が歯肉に食い込むことがあり、それによって痛みを感じます。
つまり、グラついた歯に力がかかると痛みを感じるため、食事中に強く痛むこともあります。

歯周病になりやすい人

歯周病になるリスクは人によって差があります。そこで歯周病になりやすい人の特徴をまとめます。

疲労やストレスが溜まっている人

疲労やストレスが溜まると身体の免疫力が低下するため、細菌に感染しやすくなります。
歯周病は細菌による感染症ですから、身体の免疫力の低下は歯周病になるリスクを高めます。

喫煙している人

喫煙している人は、喫煙していない人に比べて歯周病になるリスクが5倍以上も高まります。
また、喫煙している人が歯周病になると歯肉の腫れが抑えられ、発覚が遅れて重症化しやすくなります。

女性

歯周病菌の中には女性ホルモンをエネルギーとしているものがあります。
ですから女性ホルモンの分泌が過剰になるタイミングにおいて、女性は歯周病になるリスクが高まります。

噛み合わせが悪い人

噛み合わせが悪いと、噛み合わせた時に歯肉に負担がかかります。
このため歯肉が炎症を起こしてしまい、放置すると本格的な歯周病になってしまいます。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、歯周病の有無を知る参考になる自己診断についてまとめます。

1. 初期段階の歯周病の自覚症状 :歯肉に変化が起こる、口臭がする、歯石がある
2. 中期段階の歯周病の自覚症状 :歯が長く見える、冷たいものや熱いものがしみる
3. 重度段階の歯周病の自覚症状 :歯がグラグラする、噛み合わせると痛む
4. 歯周病になりやすい人 :疲労やストレスが溜まっている人、喫煙している人、女性、噛み合わせが悪い人

これら4つのことから、歯周病の有無を知る参考になる自己診断について分かります。
今回お伝えしたのは、あくまで参考までの自己診断であり、歯周病の有無を判断する根拠にはなりません。
正確に知るなら歯科医院で定期検診を受けるべきですし、
そもそも定期検診の受診は歯周病の予防と早期治療において欠かせないものです。