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歯にケアが必要なのは分かりますが、人工物にもケアは必要なのでしょうか?

西早稲田の歯医者さん、西早稲田駅前歯科・小児歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「人工物に対するケアの重要性」です。
歯科治療では、治療において人工物で処置するケースがあります。

虫歯治療時の詰め物や被せ物、歯を失った時の入れ歯やインプラント、
これらの人工物は天然の歯ではないため、それ自体が病気になることはありません。
では病気になることがない以上、人工物にケアは必要ないのでしょうか。

ケアの重要性

詰め物や被せ物などの種類問わず、人工物でも毎日のケアは必要です。
ケアの方法…それは清潔にすることで、天然の歯同様にきちんとプラークコントロールしなければなりません。
ちなみに、ケアをしなければ次の問題が起こります。

二次虫歯

虫歯治療において詰め物や被せ物で処置した場合、これらをケアしなければ二次虫歯が起こります。
二次虫歯とは虫歯の再発で、詰め物や被せ物に隙間が生じて細菌が入り込むことで起こります。
詰め物や被せ物にもプラークは付着しますから、毎日の歯磨きで綺麗に除去しましょう。

歯周病

確かに、人工物は天然の歯ではないため虫歯にはなりません。
しかし、人工物の下にある歯肉は天然のものですから、そこに歯周病が発症する可能性はあります。
歯周病は歯の骨の病気ですから、天然の歯でも人工物でも関係なく起こるのです。

インプラント周囲炎

インプラントに限って言えば、インプラントのケアをしないことでインプラント周囲炎が起こります。
これはインプラントにおける歯周病のようなもので、進行も早くインプラントの脱落を招きます。
また、インプラント周囲炎は自身のケアだけでは予防できず、定期的なメンテナンスが必要です。

劣化が早まる

人工物は使用することで徐々に劣化するため、永久の使用はできません。
寿命の長さは素材によって異なりますが、ケアしなければその寿命は短くなります。
例えば、セラミックは一般的に10年使用できるとされていますが、あくまでそれは万全なケアが前提です。

メンテナンスの重要性

「人工物のケア=歯磨き」と考える人が多いでしょうが、確かにそれ自体は間違いではありません。
しかし、人工物のケアはそれだけでは不充分であり、定期的なメンテナンスが必要です。
メンテナンスは歯科医院で受けることができ、歯科医が人工物の状態を確認します。

メンテナンスでは劣化や隙間の発生などの異常はもちろん、高さの調整も行います。
人工物の高さが合っていなければ噛み合わせが悪くなり、その場合様々な問題を引き起こします。
噛み合わせが悪ければ他の健康な歯も虫歯や歯周病になりやすく、また体調不良の原因にもなります。

このため、人工物を使用している人は歯科医院で定期的にメンテナンスの通院が必要ですし、
入れ歯やインプラントに至っては治療時に歯科医からそれについての説明があるでしょう。
自身によるケアはもちろん、歯科医院でのメンテナンスを大切にしてください。

セラミックのすすめ

最近では、詰め物や被せ物などの人工物の素材にセラミックを希望する人が増えており、
これまで長く銀歯を使用していた人がセラミックに交換するケースも少なくありません。
なぜなら、セラミックには次のメリットがあるからです。

審美性が高い

セラミックは審美性が高く、特にオールセラミックは天然の歯と変わらないほどの見た目を誇ります。
特にオールセラミックは年数経過による変色も起こらないため、使用している間はその審美性を維持できます。
人工物の見た目が美しくなることで、会話時も堂々と口を開けられるようになります。

二次虫歯を予防しやすい

虫歯の再発である二次虫歯は、セラミックにすることで予防しやすくなります。
ツルツルした感触のセラミックはプラークが付着しにくいですし、銀歯に比べて接着の力も強いからです。
ただし、例えセラミックでもケアしなければ二次虫歯の予防は難しいでしょう。

金属を使用していない

セラミックは陶器ですから、銀歯のような金属とは素材が全く違います。
このため、金属アレルギーの人でもセラミックなら問題なく使用できます。
ただし、メタルボンドと呼ばれるタイプは金属を使用しているので注意してください。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、人工物に対するケアの重要性についてまとめます。

1. ケアの重要性 :ケアをしないと二次虫歯、歯周病、インプラント周囲炎などが発症しやすくなる
2. メンテナンスの重要性 :「ケア=歯磨き」のみではない。歯科医院のメンテナンスもケアに欠かせない
3. セラミックのすすめ :審美性が高い、二次虫歯を予防しやすい、金属を使用していない

これら3つのことから、人工物に対するケアの重要性について分かります。
人工物が長持ちしてきちんと役割を果たすかは、毎日のケアがポイントになってきます。
例え人工物でもケアしなければ様々な問題を引き起こし、また長持ちもしないでしょう。
このため、人工物も天然の歯と同様の丁寧なケアとメンテナンスが必要です。