子供の歯ですが、まだ乳歯ならいずれ抜けるので虫歯予防は必要ないですか?
西早稲田の歯医者さん、西早稲田駅前歯科・小児歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「いずれ抜ける乳歯に虫歯予防は必要なのか」です。
小さな子供を持つ親御さんの中には、子供の虫歯予防を大切に考えていない人もいます。
最も、この場合親御さんに悪意があるわけではなく、
「乳歯ならいずれ抜けるから虫歯になっても大丈夫」という考えを持っているのが理由です。
しかしその考えは間違っており、例え乳歯でも永久歯同様に虫歯予防は徹底しなければなりません。
1. 乳歯は虫歯になりやすい
乳歯は永久歯に比べて「虫歯になりやすい」、さらに「虫歯に気付きにくい」という厄介な特徴を持っています。
まず虫歯になりやすい原因ですが、そもそも子供は歯磨きを上手にできないため、
大人のように効率よくプラークを除去することができないのです。
それに加えて乳歯は永久歯よりもエナメル質が弱いですから、それが原因で虫歯になりやすいのです。
さらに乳歯の虫歯は黒ずむことがないので、虫歯になったことを目で確認しづらい特徴があります。
だからこそ虫歯にならないよう、親が予防を徹底してあげなければなりません。
2. 虫歯予防の大切を教えられない
子供もやがて大きくなり、いつかは大人になります。その成長の中で子供が虫歯の予防を大切にするかどうか、
それは乳歯の頃にどれだけ親に虫歯予防の大切かを教わったかによって決まります。
親が子供の虫歯予防を疎かにしていれば、子供もそれが正しいと思ってしまうでしょう。
逆に親が子供の虫歯予防を大切にして毎回仕上げの歯磨きをしてあげれば、
子供は歯磨きが大切なことなのだと学ぶことができるのです。
つまり乳歯の頃から虫歯予防をするのは、子供に歯を大切だと分かってもらうための教育でもあるのです。
3. 永久歯を変色させる可能性
乳歯が虫歯になることで、永久歯にも悪影響を及ぼします。そして、その一つが永久歯の変色です。
乳歯がある段階では永久歯はまだ顎の中に存在し、ここで少しずつ成長していきます。
しかし、乳歯が虫歯になって歯の根元まで虫歯が進行すると、虫歯菌は永久歯のすぐ近くにきてしまいます。
そうなると永久歯は虫歯菌、さらには細菌による膿みなどの影響を受けて変色を起こしてしまうのです。
最も、これは乳歯の虫歯がある程度進行した場合に起こることですが、
そもそも乳歯の虫歯は気付きにくいため、知らない間にこの事態を招いてしまう恐れがあるのです。
4. 永久歯の生え方に問題が生じる可能性
これもまた、乳歯が虫歯になることで永久歯に与える悪影響の一つです。
乳歯が虫歯になることで、その後に生えてくる永久歯の生え方自体に問題が生じる可能性があるのです。
まず乳歯が虫歯によって穴があくと、その乳歯は元々の大きさよりも小さくなってしまいます。
そうなると隣接する歯が虫歯になった乳歯に傾いてしまい、永久歯の生えるスペースを妨げてしまいます。
それでも永久歯は強引に生えてきますから、その結果傾いた状態などで生えてくるのです。
また、虫歯が原因で乳歯が抜けてしまえば、永久歯が本来の位置に正しく生えてこないこともあります。
5. 乳歯の虫歯予防のためにするべきこと
子供は歯磨きの技術が未熟ですから、毎回歯磨きの後には仕上げをしてあげてください。
無造作にするのではなく、歯磨きの大切さやどこを磨くのかなどをお話しながら仕上げをしてあげれば、
子供も少しずつ歯磨きの大切さや磨き方を覚えていくでしょう。
また、乳歯の虫歯は気付きにくいため、予防の意味で歯科医院に行くのもおすすめです。
そうすればもし虫歯になっていてもそれに気付くことができますし、
フッ素塗布やシーラントなど、歯科医院ならではの効果の高い方法で虫歯予防の治療も受けられます。
まとめ
いかがでしたか?
最後に、いずれ抜ける乳歯に虫歯予防は必要なのかについてまとめます。
- 乳歯は虫歯になりやすい :乳歯はエナメル質が弱いので、永久歯に比べて虫歯になりやすい特徴がある
- 虫歯予防の大切さを教えられない :親が子供の虫歯予防を疎かにすれば、子供はそれが正しいと感じる
- 永久歯を変色させる可能性 :乳歯が虫歯になると、虫歯菌の影響で永久歯の変色を招くことがある
- 永久歯の生え方に問題が生じる可能性 :虫歯で早く乳歯が抜けると、正しくない位置に永久歯が生える
- 乳歯の虫歯予防のためにするべきこと :歯磨き時の仕上げ、歯科医院での予防治療など
これら5つのことから、いずれ抜ける乳歯に虫歯予防は必要なのかが分かります。
いずれ抜ける乳歯だからといって虫歯予防をしないのは大きな間違いです。
乳歯の虫歯はこれから生えてくる永久歯の状態にも関係してくるのです。
また、大人は誰しも虫歯予防が大切なことを知っていますが、
それは子供の頃に親から虫歯予防の大切さを教わったからです。
だからこそ、乳歯の子供に対しては虫歯予防の大切さを教える意味でも予防を徹底しなければなりません。