• ホーム
  • ブログ
  • 歯医者の診療科目に「予防歯科」がありますが、何を治療するのですか?

歯医者の診療科目に「予防歯科」がありますが、何を治療するのですか?

西早稲田の歯医者さん、西早稲田駅前歯科・小児歯科・矯正歯科です。今回のテーマは「予防歯科の治療内容」です。
歯科医院に行く目的は何か?…ほとんどの人はその質問に対して「歯を治すため」と答えるでしょう。
確かに歯科医院ではお口の病気を治す治療を受けられますが、治療の種類はそれだけではないのです。

お口の病気を防ぐ…つまり予防のための治療も行っており、それが予防歯科です。
そんな予防歯科では虫歯や歯周病を予防する治療を受けられますが、
具体的にどんな治療を行うのかをここで説明していきます。

1. 虫歯や歯周病の検査

実際に虫歯や歯周病になっていないかを調べる検査です。
特に虫歯に関しては検査しなくても分かるという人がいますが、初期段階の虫歯は痛みがありません。
また、歯周病も自覚症状が乏しいため、どちらも知らない間になっていることがあるのです。

検査することで、そんな初期段階の虫歯や歯周病を発見できますし、早期発見できれば早期治療も可能です。
早い段階で治療すれば虫歯の場合は歯を削ることなく治せる可能性がありますし、
歯周病もお口をクリーニングするだけで症状が改善されることもあるのです。

2. PMTC

言わばお口のクリーニングです。誰もが毎日歯磨きでお口を綺麗にしていますが、
歯磨きだけではどうしても磨き残しが出てしまいます。虫歯予防に効果的と言われるデンタルフロスでさえ、
歯磨きと併用したとしてもプラークの除去率は8割ほどとされています。

また、歯の表面にはバイオフィルムという細菌の塊が付着しており、これは歯磨きでは除去しきれません。
PMTCはそんな磨き残しや除去しきれない細菌も綺麗に落とすことができ、
お口の中が綺麗になることはもちろん、歯もツルツルとした心地よい感触になります。

3. SRP

言わば歯石の除去です。歯石とは歯と歯にできる多い白い塊で、これは実はプラークが石灰化したものです。
プラークに細菌が潜んでいることは知っていると思いますが、
それが石灰化した歯石にはプラーク以上の細菌が潜んでおり、単純に細菌の数を言うなら億単位になります。

歯石の発生は歯周病のリスクを高めると同時に、歯周病の悪化も招く危険性があるのです。
また、プラークの状態なら歯磨きで除去可能ですが、歯石になると歯磨きでは除去できなくなり、
SRPは専用器具を使ってそんな厄介な歯石を綺麗に除去するための治療です。

4. 歯磨きの指導

いくら予防歯科に通っても、歯磨きを疎かにしていては虫歯も歯周病も予防できません。
また、歯を磨くにしても正しい磨き方をしなければ、歯磨きの本当の効果は得られないのです。
つまり歯磨きには精度が必要であり、歯磨きの指導はそんな歯磨きの精度を高めるためのものです。

どんな歯ブラシを選べばいいのか?どんな持ち方をすればいいのか?どうやって磨けばいいのか?
…歯磨きの指導ではこれらのポイントを学べます。さらに「歯並びが悪い」や「妊娠して悪阻がある」など、
従来の歯磨きに何らかの支障がある人でも、その人に合った歯磨きの方法を指導します。

5. フッ素塗布

ちなみにフッ素の効果ですが、簡単に言えばお口の中を虫歯になりにくい環境にすることができるのです。

虫歯菌は糖を吸収して酸を出します。フッ素の塗布によってこの虫歯菌の働きを抑制させることができますし、
歯質を高めて酸で溶かされにくい丈夫な歯を作ることができるのです。
フッ素の塗布は大人に限らず、まだ歯磨きが上手にできない子供の虫歯予防にも最適です。

6. 生活習慣のアドバイス

虫歯や歯周病へのなりやすさに関わることの一つとして、毎日の生活習慣が挙げられます。
例えば喫煙は歯周病のリスクを高めますし、食事の摂り方次第では虫歯のリスクを高める要因になるのです。
そこで、予防歯科では患者さんの生活習慣のヒアリングを行います。

その上で、生活習慣の中で虫歯や歯周病のリスクを高める行為を見つけ出し、
それを改善するためのアドバイスを行います。
本当にちょっとした工夫をするだけで、虫歯や歯周病になるリスクを大幅に減らせます。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、予防歯科の治療内容についてまとめます。

  1. 虫歯や歯周病の検査 :自分では気付かないほどの初期段階の虫歯や歯周病も発見できる
  2. PMTC :お口のクリーニング。磨き残しの汚れや歯の表面のバイオフィルムを綺麗に除去できる
  3. SRP :歯石の除去。歯磨きでは除去できない歯石を、専用の器具を使って綺麗に除去できる
  4. 歯磨きの指導 :持ち方や磨き方などの指導を行うことで、歯磨きの精度を高められる
  5. フッ素塗布 :虫歯菌の働きを抑制して、なおかつ歯を丈夫にする効果がある
  6. 生活習慣のアドバイス :生活習慣をヒアリングして、虫歯や歯周病のリスクを高める行為にアドバイスする

これら6つのことから、予防歯科の治療内容が分かります。
虫歯も歯周病も治療を繰り返すことで確実に歯は弱っていきますし、
その点で考えれば「治す」よりも「予防」が重要です。
将来の自分の歯の健康を守るためにも、予防歯科で治療を受けて虫歯や歯周病を徹底予防しましょう。