インプラントをしてから発音しにくくなった気がします

西早稲田の歯医者さん、西早稲田駅前歯科・小児歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「インプラントによる発音することへの影響」です。
インプラントは失った歯と同様の感覚で生活できますが、全くイコールというわけではありません。

このため、インプラントした直後はささいなことで不自由に感じてしまうこともあるのが事実です。
例えば、発音することもそんな不自由に感じることの一つであり、
ここではインプラントをしてから発音がしづらくなったケースについて考えていきます。

1. 不慣れが原因による可能性

インプラントにした直後は違和感を訴える人も多く、その大半が不慣れによるものです。
何しろ今までその箇所に歯がなかったわけですし、元の歯とインプラントは同じではないからです。
このため、噛む力や安定性などに問題はなくても、感覚に慣れないという人がいるのです。

発音しづらいと感じるのもそんな不慣れが招く違和感の一つであり、この場合は何より慣れが必要です。
実際に発音するなどの練習を行うわけですが、慣れるまでの期間は人それぞれ異なります。
元々違和感がないという人もいれば、一ヶ月や三ヶ月掛かったという人もいるのです。

2. 上部構造の形態が合っていない可能性

インプラントは三つのパーツに分かれており、その中で歯の役割を果たすのが上部構造です。
この上部構造の形は一定ではなく、歯科医は患者さんの口の中や他の歯の状態に合わせて用意します。
この時、噛み合わせの状態はある程度想定できますが、発音に至ってはそうはいかないこともあるのです。

つまり、実際に上部構造を取りつけたら形態が合わなくて発音に影響が出る、
稀にそういったケースが起こることも事実です。この場合、対処としては上部構造を一旦外します。
そして仮歯を装着し、試行錯誤してちょうど合う形態を見つけた後、
改めてそれと同じ形態の上部構造に取り替えることになります。

3. 噛み合わせが合っていない可能性

噛み合わせが合っていないことで発音しづらくなっている可能性も考えられます。
最も、インプラントをした時に噛み合わせの調整はしっかりと行うので、
その直後から噛み合わせが合わなくなるのは考えにくいのですが、可能性としてはあり得ます。
この場合、担当の歯科医にすぐに相談すべきですし、放置しておくのは厳禁です。

噛み合わせの調整はインプラントにおいて重要で、調整が合わないことでインプラントはもちろん、
他の歯にダメージを与える要因になってしまうのです。
また、使用するにつれてどうしても調整はズレてきますし、
治療後のメンテナンスはそんな噛み合わせの調整を行うためでもあるのです。

4. 顎の骨の量が関係している可能性

本来インプラントをするには、顎の骨の状態が重要です。
と言うのも、インプラントでは顎の骨にインプラント体を埋め込むため、
骨の量が不足しているとインプラント自体が受けられないのです。
最も、そういった場合にはインプラントする前に骨の量を増やす治療を行うのが基本です。

しかし、顎の骨の量が少ないにもかかわらずそのままインプラントした場合、
それが原因で発音がしづらくなることがあるのです。これは顎の骨の少なかったことで、
元々の歯とは別の位置にインプラント体を埋め込んでしまうからです。
それによって顎の関節や筋肉が影響を受け、発音しづらいという状態を招いてしまうのです。

5. 違和感があったら歯科医院に行く

インプラントをした後は、発音に限らず違和感があった時には必ず歯科医院に行くようにしましょう。
元々インプラントをした後には定期的にメンテナンスの通院が必要ですが、
発音の問題に限らず、こうしたささいな違和感が異常を知らせるサインである可能性もあるのです。

場合によってはインプラントに何らかの問題が起こっている可能性もありますし、
そもそも診察を受けないことには違和感の正体が分かりません。
自分で安易な判断をせず、歯科医の診察を受けてインプラントに問題ないかを確認してもらってください。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、インプラントによる発音することへの影響についてまとめます。

  1. 不慣れが原因による可能性 :時間が経つことで解決するが、慣れるまでの期間には個人差がある
  2. 上部構造の形態が合っていない可能性 :上部構造を一旦外して仮歯での試行錯誤が必要
  3. 噛み合わせが合っていない可能性 :歯科医院で噛み合わせを調節することで解決する
  4. 顎の骨の量が関係している可能性 :顎の骨の量が不足した状態で治療を受けたことで発音しづらくなる
  5. 違和感があったら歯科医院に行く :発音に限らず、違和感があった時には歯科医院で相談する

これら5つのことから、インプラントによる発音することへの影響が分かります。
冒頭でも解説しましたが、インプラントは元々の歯と完全にイコールではありません。
このため、インプラントした直後は発音や噛み方に違和感を覚えることもあります。
こうした不慣れが原因なら慣れることで問題は解決しますが、
何らかの異常が起こっていることを考えて歯科医院で相談してみるのが確実です。