インプラントの手術後、歯磨きはしてもいいですか？
西早稲田の歯医者さん、西早稲田駅前歯科・小児歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「インプラントの手術後の歯磨きについて」です。
インプラントの手術をした後は、常に口の中を清潔に保たなければなりません。
そのための手段となるのが歯磨きですが、手術した直後は従来どおりの歯磨きはできないのです。
最も、歯磨きの方法については実際の治療の際に歯科医からも説明がありますが、
手術後の歯磨きについて気になる人のためにここで大まかな説明をしていきます。
１. 歯磨きについて
インプラントの手術をした後も歯磨きしていいですし、むしろ歯磨きはしなければなりません。
ただしその方法は普段と異なり、いつものようにゴシゴシと磨いていては手術の傷を悪化させてしまいます。
このため、細菌の感染を防ぐために歯磨きは必要なものの、手術後の歯磨きの方法自体は若干異なります。
手術した箇所、それ以外の箇所を含めて正しい磨き方を以下で説明していきます。
ここで説明する注意点を守りつつ、歯科医の指導に従って正しい歯磨きを行ってください。
特に普段歯磨きを疎かにしがちな人は、インプラント治療を機に口の中を清潔に保つ意識を持ちましょう。
２. 手術した箇所
手術した箇所を直接磨くと出血してしまうことがあるので要注意です。
普段出血しないのは、手術後に血液の塊が傷口をふさいで止血の役割を果たしているからです。
しかし、そこを磨いてしまうと血液の塊が剥がれてしまって再び出血を招いてしまうのです。
このため手術した箇所は、数日間は歯ブラシで磨いてはいけません。
緩めにうがいするなどして、傷口を悪化させないようにしつつ清潔に保ってください。
また、強くうがいをしすぎても血液の塊が剥がれてしまうので要注意です。
歯科医院によっては手術した箇所も磨けるよう、やわらかい歯ブラシを渡してくれるところもあるので、
そういった際は歯科医の指示に従って指導を受けた上で磨いてください。
３. 手術していない箇所
手術とは無関係な天然の歯においては、普段どおり歯磨きしても大丈夫です。
細菌を除去するため、むしろ普段以上に清潔にしなければならないですし、
ただ歯ブラシで磨くだけでなくデンタルフロスなどを使用するのをおすすめします。
注意点としては、使用する歯磨き粉です。中には傷口に侵入してしまうような歯磨き粉があるため、
確実なのは普段使用している歯磨き粉を歯科医に伝えて判断してもらうことです。
また、歯科医によってはうがい薬や歯磨き粉に関して指示することもあり、その際は指示どおりにしてください。
４. 歯周病への警戒
インプラントにとって最も怖いのが歯周病です。インプラントは手術によって顎の骨に埋め込まれますが、
歯周病になるとその顎の骨が溶かされてインプラントも抜け落ちてしまうのです。
このため、手術の後は常に口の中を清潔にしなければならないですし、治療が終わった後も同様です。
中には歯ブラシだけで歯磨きをしていたという人も多いでしょうが、
ここで説明したようにインプラント治療を機にデンタルフロスや歯間ブラシを使用した方がいいでしょう。
また、治療後のメンテナンスでは口の中の状態チェックやクリーニングを行うため、
いくらインプラントに違和感がなくてもメンテナンスを欠かしてはいけません。
５. １回法と２回法
インプラントの治療方法は、正確には１回法と２回法の２種類の方法があります。
数の違いは手術の回数を示しており、１回法では１回の手術、２回法では２回の手術を行います。
そして、それぞれの方法によって手術後の歯磨きの仕方も異なるのです。
１回法ではアバットメントを保護するカバーが出ているため、抜歯後は他の歯と同様に磨いて綺麗にします。
２回法では１回目の手術後はインプラントが歯肉に埋め込まれた状態になるため、
２回目の手術を行うまではその箇所を磨く必要はないのです。
まとめ
いかがでしたか？
最後に、インプラントの手術後の歯磨きについてまとめます。
- 歯磨きについて ：手術後も歯磨きは必要だが、従来どおりの磨き方は傷の悪化や出血を招いてしまう
- 手術した箇所 ：血液の塊が出血を防いでいるため、強くうがいしたり直接磨いたりしてはいけない
- 手術していない箇所 ：従来どおり磨けるが、使用する歯磨き粉は歯科医に相談するべき
- 歯周病への警戒 ：インプラントにとって歯周病は天敵。手術後も治療後も徹底予防しなければならない
- １回法と２回法 ：インプラントの治療方法は１回法と２回法の２種類ある。それぞれ歯磨きの方法も異なる
これら５つのことから、インプラントの手術後の歯磨きについて分かります。
細菌が増殖してしまうとインプラントの失敗や事故に繋がります。
それを防止するためにも、インプラントの手術後は正しい歯磨きの方法で口の中を清潔に保ってください。
また、例え些細な点でも不明な点や心配な点があれば、必ず歯科医に相談するようにしてください。