• ホーム
  • ブログ
  • 歯が健康なはずなのに歯周病だと診断されました。診断は本当に合っていますか?

歯が健康なはずなのに歯周病だと診断されました。診断は本当に合っていますか?

西早稲田の歯医者さん、西早稲田駅前歯科・小児歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「歯周病の自覚」です。
診察時、虫歯であることを患者さんに説明すると、大抵の患者さんは既に自覚しています。

実際、虫歯があることを自覚して歯科医院に行く人は多いと思います。
一方、歯周病の場合はそれとは異なり、自覚していない人がほとんどです。
ですから、歯周病であることを患者さんに説明すると驚くケースが多いのです。

歯周病は静かなる病気

歯が健康だと思っている人に知っておいてほしいのは、
歯の痛みの有無は歯の健康の有無を判断する根拠にはならないということです。
つまり、歯が痛くない人イコール歯が健康な人とは言い切れません。

特に歯周病は静かなる病気と呼ばれており、その理由は大きな自覚症状がないからです。
また歯周病は歯の病気ではなく、正確には歯の骨の病気です。
このため歯に痛みがない、もしくは歯が健康でも歯周病の可能性があるのです。

自覚症状のない怖さ

大きな自覚症状のない歯周病は、虫歯に比べて軽い病気と見られがちです。
確かに、辛い痛みを感じる虫歯に比べると、大きな自覚症状のない歯周病は負担がないように思えます。
しかし、自覚症状のなさこそが歯周病の怖さであり、歯周病は決して軽い病気ではないのです。

考えてみてください、自覚症状がないことは、病気を自覚するきっかけがないことになります。
虫歯は痛みを感じることで自覚でき、その時点で治療すれば重症化は防げます。
一方、歯周病は自覚症状がないため病気を自覚できず、知らない間にどんどん進行してしまいます。

歯周病の自覚症状

静かなる病気と呼ばれる歯周病ですが、実際にはいくつかの自覚症状はあります。
次のことはいずれも歯周病の自覚症状であり、自分に該当することがないかチェックしてみましょう。

歯肉が腫れている

歯周病による炎症によって歯肉が腫れている状態です。
歯肉の色も赤く変色し、張りもなくなって触るとプヨプヨした感触があります。

歯肉から出血する

歯周病になると身体の防御機能によって、歯周病菌を駆除するために白血球が集まります。
患部に血液が集まることで、歯磨きなどの刺激によって歯肉から出血しやすくなります。

歯石がある

歯石とは、歯と歯の間や歯と歯肉の間に溜まる白い細菌の塊で、これはプラークが石灰化したものです。
歯石があると歯周病が発症しやすく、また発症時に進行しやすくなります。

口臭がする

歯周病になると口の中で歯周病菌が繁殖し、また歯肉から膿みや血液が出てきます。
これらはいずれも口臭の原因となり、歯周病による口臭は臭いがきついのが特徴です。

歯が長くなる、歯肉が下がる

歯周病が進行すると歯肉退縮が起こり、歯肉が下がって歯の根が露出します。
歯の根が露出した分だけ歯が長く見えますし、歯肉の高さも下がります。

歯がグラグラする

これは自覚症状の中でも別物として考えてください。
と言うのも、ここまでの状態になると歯周病が重症化しており、自覚のタイミングとして遅すぎます。

歯周病が発症しやすい人の特徴

歯周病の発症のしやすさには人それぞれ差があり、次の特徴の人は歯周病が発症しやすくなります。

疲れている、ストレスが溜まっている

疲労やストレスの蓄積は身体の免疫力を低下させます。
歯周病は細菌による感染症ですから、身体の免疫力が低下すれば感染…つまり発症しやすくなります。

家族の誰かが歯周病になっている

歯周病菌は唾液を介して人から人にうつります。回し飲みや食器の共用は歯周病菌がうつる原因であり、
家族の誰かが歯周病になっているとその原因菌がうつってしまうことがあります。

女性

歯周病菌の中には女性ホルモンをエネルギーとするものがあり、
妊娠時など女性ホルモンの分泌が過剰になる時期において、女性は歯周病が発症しやすくなります。

歯並びや噛み合わせが悪い

歯並びが悪いと歯磨きがしづらく、そのため歯磨きの精度が落ちて多くのプラークが残ります。
また噛み合わせが悪いと歯肉に負担がかかるため、どちらの場合も歯周病に感染しやすくなります。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、歯周病の自覚についてまとめます。

1. 歯周病は静かなる病気 :歯周病は大きな自覚症状がないため、発症しても気づきにくい
2. 自覚症状のない怖さ :自覚症状がないことで病気を自覚しにくく、そのため進行しやすい
3. 歯周病の自覚症状 :歯肉が腫れている、歯肉から出血する、歯石がある、口臭がする
4. 歯周病が発症しやすい人の特徴 :疲れやストレスが溜まっている、家族の誰かが歯周病になっている

これら4つのことから、歯周病の自覚について分かります。
大きな自覚症状のない歯周病は発症しても自覚するのが難しく、それが歯周病の怖さでもあります。
歯周病に限らず病気は早期発見と早期治療が大切ですが、歯周病の場合はそれが難しいのが問題です。
最も、確実に早期発見と早期治療する方法はあり、それは歯科医院で定期検診を受けることです。
定期検診を受ければ歯周病が発症しても早期発見できますし、何より予防効果も高まります。