磨き残しの少ない、上手な歯磨きをするコツを教えてください

西早稲田の歯医者さん、西早稲田駅前歯科・小児歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「歯磨きの技術の高め方」です。
1日3回歯磨きする人と1日1回しか歯磨きしない人、虫歯を予防しやすいのはどちらの人でしょうか。

それは前者…つまり1日3回歯磨きする人に思えますが、それとは限りません。
なぜなら歯磨きにおいて重要なのは頻度ではなく精度であり、
雑な歯磨きでは例え1日何回歯を磨いても虫歯の予防はできないからです。

そこで気になるのが精度の高い歯の磨き方ですが、それをお伝えするのが今回のテーマです。

歯磨きする時の注意点

毎日の歯磨きを振り返ってみた時、次のことに該当する人は充分な歯磨きができていません。

定期的に歯ブラシを新品のものに交換していますか?

歯ブラシを使用していると、やがて毛先が曲がってしまって歯を磨きづらくなります。
このため、1ヶ月に1度くらいのペースで歯ブラシは新品のものと交換しましょう。

歯磨き粉によって歯を磨いた気になっていませんか?

歯磨き粉を使って歯を磨くと、スッとして口の中が心地良くなります。
この感覚は雑に磨いても得られるため、口の中がスッとしても実は全く磨けていない可能性があります。

1日1回は時間をかけて磨いていますか?

精密な歯磨きをするには、それなりに時間がかかります。
忙しい朝の歯磨きは無理にしても、就寝前の歯磨きは時間をかけて丁寧に磨きましょう。

精度の高い歯磨きをする方法

精度の高い歯磨きをするには、次の3つの方法が効果的です。

デンタルフロスを使う

通常、ブラッシングだけの歯磨きではプラークの除去率は6割程度とされています。
つまり、歯ブラシで磨くだけでは4割もの磨き残しが発生するのです。
一方、デンタルフロスを使えばプラークの除去率は8割以上まで高まるとされています。

正しい歯の磨き方を覚える

予防歯科や定期検診を受診することで、ブラッシング指導を受けられます。
これは正しい歯の磨き方を覚えるためのもので、それも自分の歯並びに合った磨き方が分かります。
また、虫歯や歯周病の治療を終えた後に歯磨きの仕方を指導する歯科医院もあります。

プラークテスターを使う

歯垢染色剤やプラークチェッカーとも呼ばれるもので、プラークを染め出す効果があります。
歯磨き後に使うことで、磨き残したプラークを染め出して目に見える状態にできます。
このため磨き残しを確実に減らせますし、数日使用すれば自分の歯磨きの弱点を知る参考にもなります。

矯正治療を受ける

手軽な方法とは言い難いですが、矯正治療を受けることでも歯磨きの精度が高まります。
歯並びが凸凹していれば歯が磨きづらく、また特定の箇所にプラークが蓄積してしまいます。
その点、矯正治療で歯並びを改善すれば歯が磨きやすくなり、磨き残しを減らせます。

虫歯予防の効果を高める生活習慣

虫歯を予防するための方法は歯磨きだけではありません。
次のような生活習慣を身につけることで虫歯になりにくい身体作りが可能です。

食生活を見直す

例えば、糖を多く摂取すれば虫歯の原因菌の働きを活発にさせてしまいますし、
ダラダラと長い時間をかけて食事すれば、歯の脱灰に対する再石灰化が追い付かなくなってしまいます。
こうした点に注意した食生活を心掛けることで虫歯を予防しやすくなります。

定期検診を受ける

定期検診では歯のクリーニングなどブラッシング指導など、虫歯を予防するための治療を行っています。
さらに歯科医が歯の健康状態を確認するため、虫歯の早期発見と早期治療が可能です。
つまり、定期検診の受診は虫歯を予防しやすくなるだけでなく、虫歯の重症化も防ぐことができるのです。

よく噛んで食事する

唾液は細菌を流す役割を担っているため、唾液の分泌量の低下は虫歯になるリスクを高めます。
ではどうすれば唾液の分泌量を高くできるのか?…それは食事の時によく噛んで食べることです。
また、定期的な水分補給も効果的で、身体の水分量を充分に維持することで唾液の分泌の抑制を防ぎます。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、歯磨きの技術の高め方についてまとめます。

1. 歯磨きする時の注意点 :歯ブラシの定期的な交換、歯磨き粉による磨いた気分の錯覚、時間をかけて磨く
2. 精度の高い歯磨きをする方法 :デンタルフロスを使う、正しい磨き方を覚える、プラークテスターを使う
3. 虫歯予防の効果を高める生活習慣 :食生活の見直し、定期検診の受診、よく噛んで食事する

これら3つのことから、歯磨きの技術の高め方について分かります。
歯磨きにおいて間違いやすい知識は他にもあります。
例えば「ゴシゴシと強く磨く」…これはエナメル質を傷つける原因となり、知覚過敏を招きます。
こうした間違った知識によって歯磨きの虫歯予防の効果は失われ、それどころか逆効果になってしまいます。
正しい歯磨きの知識を知って、虫歯になりにくい精度の高い歯磨きの仕方を覚えましょう。