最初の虫歯と二次虫歯、それぞれの比較について教えてください

西早稲田の歯医者さん、西早稲田駅前歯科・小児歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「最初の虫歯と二次虫歯の比較」です。
虫歯には2つのケースがあり、それは最初の虫歯と二次虫歯です。

どちらも虫歯である以上、起こる症状について全く同じですが、
虫歯になった時の状況を含め、異なる点がいくつかあります。
そこで、ここでは最初の虫歯と二次虫歯の比較をテーマにしたお話をしていきます。

発症の原因を比較

最初の虫歯と二次虫歯、どちらも虫歯の原因菌によって発症する点は同じですが、
そこに至るまでの過程には違いがあります。

最初の虫歯の場合

虫歯が起こるメカニズムは脱灰と再石灰化のバランスの崩れです。
虫歯は歯の表面に発症すると、治療しない限り歯の奥に向かって進行していきます。
糖の摂取、不充分なプラークコントロールが原因によって虫歯は発症します。

二次虫歯の場合

メカニズムや虫歯が発症する原因は同じですが、
元々は詰め物や被せ物に隙間が生じることが二次虫歯の発症するきっかけとなります。
生じた隙間に細菌が入り込むことで二次虫歯が起こってしまうのです。

虫歯の自覚を比較

自分が虫歯になっていることの自覚ができないのは大きな問題です。
虫歯を自覚できなければ治療する考えに至らず、そうなると虫歯はどんどん進行していきます。

最初の虫歯の場合

多くの人は歯の痛みによって虫歯を自覚しますが、それでもタイミングとしては遅いです。
痛みを感じる時点で、その虫歯は最低でも象牙質まで進行しているからです。
初期の虫歯には痛みはないものの、歯の色に注目すれば変色しているため虫歯を自覚できます。

二次虫歯の場合

二次虫歯は自覚しにくく、それが二次虫歯の深刻な点でもあります。
患部は詰め物や被せ物に覆われているため、目で見て虫歯の確認はできないですし、
最初の虫歯治療で神経を失っている場合は痛みすら感じることがないのです。

予防方法を比較

確かに虫歯を治すことは大切ですが、それ以上に大切なのは虫歯を予防することです。
最初の虫歯においても二次虫歯においても、これは同じことが言えます。

最初の虫歯の場合

精密な歯磨き、食生活の改善、定期検診の受診、これら3つが虫歯予防の基本です。
精密な歯磨きをするには、プラークの除去率を高めるためにデンタルフロスを使用するのがおすすめです。
また、ダラダラ食いや間食の頻度の高さはいずれも虫歯が発症するリスクを高めます。

二次虫歯の場合

二次虫歯を予防する上でも、その基本となるのは最初の虫歯と同じ3つの予防方法です。
二次虫歯ならではの予防方法を挙げるなら、それはセラミック治療です。
詰め物や被せ物をセラミックにすればプラークが付着しにくく、また歯との間に隙間も生じにくくなります。

状況の深刻さを比較

最初の虫歯も二次虫歯も、虫歯である以上は深刻な状況であることに変わりありません。
しかしそれぞれの虫歯を比較した場合、状況的により深刻なのはどちらの虫歯でしょうか。

最初の虫歯の場合

最初の虫歯において深刻と言えるのは、その虫歯が進行した場合です。
象牙質まで進行すれば痛みを感じますし、神経まで進行すれば痛みどころか激痛を感じます。
また、虫歯が進行すると治療方法にも変化があり、進行した虫歯ほど大きな治療が必要です。

二次虫歯の場合

最初の虫歯、二次虫歯と続けて起こるのは、虫歯予防が全くできていないことを意味します。
また、虫歯と治療を繰り返せば歯はどんどん失われていきますし、
その意味では最初の虫歯よりも二次虫歯の方が深刻な要素が多いと言えるでしょう。

発症のしやすさを比較

最初の虫歯と二次虫歯とでは、どちらが発症しやすいのでしょうか。
言葉だけで比較すると二次虫歯は聞き慣れないと思いますが、二次虫歯は稀なケースなのでしょうか。

最初の虫歯の場合

そもそも、どちらもケアが不充分だと虫歯が発症するため、
発症のしやすさは人それぞれというのが正確な回答です。
ただ、年齢的に考えれば子供の頃から二次虫歯になることは少ないでしょう。

二次虫歯の場合

成人の場合、虫歯治療の多くが二次虫歯によるものです。
このため、二次虫歯は決して稀なケースではなく、
特に詰め物や被せ物を銀歯にしている人は二次虫歯が発症しやすくなります。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、最初の虫歯と二次虫歯の比較についてまとめます。

1. 発症の原因を比較 :原因は同じだが、二次虫歯の場合は詰め物や被せ物に生じた隙間が発端となる
2. 虫歯の自覚を比較 :詰め物や被せ物に覆われている分、二次虫歯は自覚しにくい
3. 予防方法を比較 :予防方法は同じだが、それに加えて二次虫歯はセラミック治療が効果的
4. 状況の深刻さを比較 :虫歯予防が全くできていないなどの理由から、状況的には二次虫歯が深刻
5. 発症のしやすさを比較 :成人の虫歯治療の場合、その多くが二次虫歯によるもの

これら5つのことから、最初の虫歯と二次虫歯の比較について分かります。
今回特に知っておいてほしいのが、二次虫歯についてです。
一度虫歯治療した歯は詰め物や被せ物で処置され、同じ歯に虫歯は再発しないと考える人がいます。
しかしそれは間違いで、まず人工物である詰め物や被せ物は年数が経過すると劣化していきます。
そして劣化によって接着が剥がれた場合、そこから細菌が入り込んで二次虫歯が起こるのです。