歯の痛みは冷やせば解消されますか?
西早稲田の歯医者さん、西早稲田駅前歯科・小児歯科・矯正歯科です。今回のテーマは「歯の痛みを解消する方法」です。歯が痛む時、まずしなければならないのは歯科医院に行くことです。
しかし真夜中など、それができない時間に歯が痛むことも稀ではありません。そんな時は痛みを我慢するのではなく、応急処置によって一時的に痛みを解消すると良いでしょう。ただし、間違った応急処置をしてしまうと余計に痛くなってしまうので要注意です。
歯が痛む原因
歯が痛む原因はいくつかあり、実際に診察してみないことには原因は特定できません。ただし、痛み方のパターンを知ることである程度なら原因を特定できます。
原因1. 虫歯
歯が痛む原因として一般的で、一時的ではなく継続的に…つまり常に痛むのが虫歯の痛みの特徴です。特に神経まで虫歯が進行した場合、夜も眠れないほどズキズキと激しい痛みを感じます。
原因2. 歯周病
歯周病が進行すると歯槽骨が溶かされ、歯がグラついてしまいます。その状態になると歯は不安定になり、噛み合わせ時に痛みを感じるようになります。
原因3. 知覚過敏
冷たいものを飲食した時に一瞬ピシッとしみる感覚がある場合、原因は知覚過敏の可能性が高いでしょう。知覚過敏が起こる原因は様々で、虫歯や歯周病によって起こることもあります。
原因4. 歯科治療の影響
根管治療をした後もズキズキと痛むようなら、それは治療時に細菌を取り残している可能性がありますし、詰め物や被せ物を入れた後に痛むようなら、それは詰め物や被せ物の高さが合っていない可能性があります。
冷やす応急処置について
まず、歯が痛む時の応急処置として冷やすのは正しいです。様々な痛みへの応急処置として、その原因によっては温めるのが正しいケースもありますが、歯の痛みに対しては冷やすのが正しく、温めるのは逆効果になってしまいます。
ただし、冷やすにしても正しい冷やし方があり、間違った冷やし方はやはり逆効果になってしまいます。間違った冷やし方とは、氷を含むなどして患部を直接冷やす方法で、この場合は冷やすにしても冷たすぎるのが問題です。
と言うのも、冷たすぎることで患部に刺激となって知覚過敏を引き起こしてしまう可能性があるからです。一方、正しい冷やし方とは直接ではなく頬側から冷やす方法です。冷たい濡れタオルで頬に当てる、解熱シートを頬に貼るなどして頬側から冷やしてください。
その他の応急処置
歯が痛む時の応急処置は冷やすだけではありません。他にもいくつかの効果的な応急処置があり、それぞれの方法を組み合わせることも可能です。
痛み止めを飲む
歯の痛みは痛み止めを飲むことでも解消できます。ただし痛み止めに即効性はないため、効果が出るまでには少々時間がかかります。
噛み合わせないようにする
歯の痛みは、噛み合わせ時に強く痛むことがよくあります。このため、なるべく噛み合わせないようにすることで痛みを緩和できます。
正露丸を詰める
腹痛時は正露丸を飲みますが、歯の痛みに対しては詰めるのが正しい使用方法です。患部に押し込んで詰めれば痛みを解消できますし、詰めた正露丸は自然に唾液と混ざって溶けていきます。
ぬるま湯で丁寧なうがいを繰り返す
冷水でのうがいは患部に刺激となりますし、強めのうがいは患部を傷つける可能性があります。このため水の温度はぬるま湯程度、それもうがいは丁寧にゆっくりと繰り返す方法が良いでしょう。
やってはいけない応急処置
間違った応急処置は痛みが酷くなる原因になりますし、痛みの解消につながると思う行為が実は逆効果となるケースもあるので注意してください。
患部に触れる
応急処置のつもりはなくても、歯が痛いとどうしても患部が気になってしまいます。そのため患部に触れてしまいがちですが、触れると指の細菌が患部に付着してしまいます。
入浴する
入浴にはリラックス効果があるため、歯の痛みを落ち着かせるために入浴する人がいます。しかし入浴は身体が温まるため、歯を温めるのと同じで血行が良くなって痛みが悪化してしまいます。
身体を動かす
歯の痛みを紛らわすため、他事に集中しようと身体を動かして運動する人がいます。しかし運動も身体を温めることになるため、やはり血行が良くなって痛みが悪化してしまいます。
まとめ
いかがでしたか?
最後に、歯の痛みを解消する方法についてまとめます。
1. 歯が痛む原因 :原因は様々で、虫歯や歯周病や知覚過敏、さらに歯科治療の影響などが考えられる
2. 冷やす応急処置について :患部を直接冷やすのではなく、濡れタオルなどで頬側から冷やすのが正しい
3. その他の応急処置 :痛み止めを飲む、噛み合わせないようにする、正露丸を詰めるなど
4. やってはいけない応急処置 :患部に触れる、入浴する、身体を動かす
これら4つのことから、歯の痛みを解消する方法について分かります。「冷やす」をはじめとして、応急処置にはいくつかの方法があります。しかし応急処置は、あくまで一時的に歯の痛みを解消しているだけにしか過ぎません。
痛みの原因の解消…つまり治療としての効果は全くなく、このため痛みを解消した後には必ず時間を作って歯科医院に行ってください。そうしないとやがて痛みは再発しますし、その原因となることがさらに悪化してしまいます。