親が歯周病だと子供も歯周病になるというのは本当ですか?

西早稲田の歯医者さん、西早稲田駅前歯科・小児歯科・矯正歯科です。今回のテーマは「歯周病の親から子への感染」です。まず今回の質問ですが、「親が歯周病だと子供も歯周病になる」というのは解釈として間違っています。

正確には、「親が歯周病だと子供に歯周病がうつる可能性がある」であり、歯周病は細菌による感染症のため、人から人にうつることがあるのです。では、歯周病はどのようにして親から子供にうつってしまうのか?…質問と回答形式で説明していきます。

Q1.子供なのに歯周病になるの?

なります。歯周病は高齢の人だけに起こる病気だと思っている方は、おそらく「歯が抜ける」という症状を根拠にしているのではないでしょうか。子供が歯周病になって歯が抜けたというのは、まず聞かないケースですからね。

確かに、子供は年齢的にも代謝が活発なので歯を失うほどの事態にはなりませんが、初期段階の歯周病に至っては割合的に半数近くの子供が悩まされています。それは歯肉炎と呼ばれる症状で、小学校の歯科検診で歯肉炎と診断された経験のある方も多いと思います。

Q2.歯周病はどうやってうつるの?

正確には、親の歯周病がそのまま子供にうつるわけではなく、歯周病の原因菌…つまり歯周病菌と呼ばれる細菌が親から子供に移動する形になります。感染の経路は唾液であり、親子で唾液が介されたことがきっかけで歯周病菌はうつります。

行為としては「キス」、「同じ食器を使って食事をする」、「歯ブラシ同士が接触する」、「回し飲みをする」などが挙げられ、歯周病の母子感染が問題視されています。とは言え、親子でこれらの行為を一切なくすことは難しいため、歯周病は徹底予防しなければなりません。

Q3.恋人同士、夫婦同士でうつることもあるの?

あります。歯周病が親から子供にうつるのは、上記で説明したとおり唾液を介す行為が原因です。ですから、恋人や夫婦同士で同じ行為をすればやはり歯周病菌はうつりますし、友達同士であっても同じです。特に恋人や夫婦の場合はお互いが既に大人のため、一方が歯周病になっている可能性は高いでしょう。

その意味では、親子に比べて恋人や夫婦の方が歯周病はうつりやすいのかもしれません。このため、歯周病は自分だけが予防してもその効果は不充分です。恋人同士、夫婦同士でしっかりと予防して、お互いからの感染も防ぎましょう。

Q4.歯周病はどうすれば予防できる?

歯周病を予防するには、次の3つの方法を実践すると効果的です。もちろん100%予防できるとは断言できないものの、大抵の歯周病は予防できますし、全ての方法を実践していれば例え歯周病になっても重症化することはありません。

予防方法1. 丁寧で精度の高い歯磨き

歯磨きは歯周病予防の基本です。ただし、充分な予防効果を得るには精度の高い歯磨きが必要なため、デンタルフロスや歯間ブラシを使ってプラークの除去率を高めましょう。また、自分の歯磨きの弱点を知る意味でもプラークテスターを使って磨き残しの多い部分をチェックしましょう。

予防方法2. 生活習慣の改善

歯周病は生活習慣病です。このため、日常生活の中には歯周病の発症を招く要因がいくつもあり、生活習慣の見直しと改善でそのような要因を排除して、歯周病が発症するリスクを減らしましょう。例えば喫煙は厳禁ですし、疲労の蓄積も身体の免疫力を低下させるため、歯周病が発症しやすくなります。

予防方法3. 定期検診

歯科医院の定期検診では歯のクリーニング、ブラッシング指導、生活習慣改善のアドバイスなどを行っています。これらはいずれも歯周病の予防効果を高めることになりますし、定期検診を受けていれば歯周病が発症しても重症化する前…つまり早期発見して治療することが可能です。

…歯周病を予防するにはこれら3つの方法が効果的です。また、歯並びが悪い方は矯正治療をすることも歯周病の予防につながります。最も、矯正治療は審美性を高めるための治療のイメージが強いかもしれません。

確かに矯正治療は審美目的が第一でしょうが、歯並びが改善されれば凸凹がなくなって歯磨きがしやすくなり、そのため歯磨きの精度が高まります。そして、歯磨きの精度が高まることで歯周病を予防しやすくなるのです。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、歯周病の親から子への感染についてまとめます。

Q1. 子供なのに歯周病になるの? :歯周病に年齢制限はなく、初期の歯周病は小学生の子供でもなる
Q2. 歯周病はどうやってうつるの? :唾液を介すことで歯周病菌が移動する
Q3. 恋人同士、夫婦同士でうつることもあるの? :唾液を介す行為をすればうつることもある
Q4. 歯周病はどうすれば予防できる? :丁寧で精度の高い歯磨き、生活習慣の改善、定期検診

これら4つのことから、歯周病の親から子への感染について分かります。親の歯周病がそのまま子供にうつることはないものの、親の持つ歯周病菌は唾液を介して子供へと移動します。つまり、子供を歯周病から守るには子供に予防を徹底させるだけでなく、何より親自身も同じように予防を徹底しなければなりません。