噛み合わせの悪さは治せるのですか?

噛み合わせの悪さは治せるのですか?

西早稲田の歯医者さん、西早稲田駅前歯科・小児歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「噛み合わせの治療方法」です。
噛み合わせの状態は歯に限らず、全身の健康に関係する問題です。

確かに、噛み合わせが悪いこと自体は病気ではないですが、病気の原因になることもあるのです。
このため、噛み合わせが悪ければそのための治療をすすめますが、
患者さんからすればどうやって治すのかが気になると思うため、今回はその点について説明します。

まずは原因の究明

噛み合わせの悪さを治すための第一歩は原因の究明です。
と言うのも、噛み合わせが悪くなる原因は様々であり、原因に合わせた治療が必要だからです。
そこで、一例として噛み合わせが悪くなる3つの原因とそれぞれの治療方法をお伝えします。

歯並びの悪さが原因で噛み合わせが悪い場合

歯並びが悪いと凸凹して正常に噛み合わせることができず、噛み合わせが悪くなります。
この場合は歯並びを改善すれば噛み合わせも改善されるため、矯正治療によって噛み合わせを治します。
最も、矯正治療は費用の高さや治療期間の長さがあることから、歯科医としっかり相談してから決めましょう。

人工物が原因で噛み合わせが悪い場合

インプラントや入れ歯、さらには虫歯治療で処置した被せ物が原因で噛み合わせが悪くなるケースです。
いずれも高さ調整によって噛み合わせの悪さを治せますが、
予防として定期的にメンテナンスを受けて噛み合わせの状態を診てもらうことが大切です。

日常の癖が原因で噛み合わせが悪い場合

頬杖や舌癖などの癖は噛み合わせを悪くさせてしまうため、この場合は癖を止めなければなりません。
頬杖も舌癖も自分の意志で止めるしかないですが、
歯ぎしりなどの睡眠中の無意識な癖にはマウスピースの着用などで対処します。

噛み合わせの状態が分かる自己診断

噛み合わせの状態は歯並びと違い、自分では分かりづらいと思います。
もちろん歯科医院で診察を受ければ確実に分かりますが、
ここでは自分でもある程度分かるための簡単な自己診断の方法を紹介します。

ポイント1. 上下の前歯の中心に注目する
上下の前歯の中心に注目し、一致していれば正常です。一致していない場合は上下の噛み合わせが悪く、
さらに上下の顎の骨が左右のいずれにずれている可能性があります。

ポイント2. 噛み合わせ時の上下の歯の位置に注目する
噛み合わせた時、上の歯が下の歯に比べて2ミリ~3ミリ外側に並んでいれば正常です。
出っ歯や受け口だと明らかに噛み合わせが悪く、上下どちらかの顎の骨が小さいことが考えられます。

ポイント3. 前歯の噛み合わせの深さに注目
噛み合わせた時、前歯の噛み合わせの深さが2ミリ~3ミリだと正常です。
これより浅い場合は食べ物を噛み切れず、深い場合は出っ歯になってしまいます。

ポイント4. 横から見た時の口元に注目
自然な状態で口が閉じられ、なおかつ鼻呼吸できていれば正常です。
口が閉じられないと噛み合わせが悪く、それが原因で口呼吸になっていることが考えられます。

ポイント5. 唇の高さと距離に注目
左右の目から唇の両端までの距離、微笑んで唇の両端が高くなった時の高さ、
それぞれ左右で比較して同じなら正常ですし、ずれていると一方の噛み合わせが悪い可能性があります。

ポイント6. 歯並びに注目
凸凹なのはもちろん、歯と歯の間に隙間があいているのも歯並びが悪く噛み合わせも悪い状態です。
ただし乳歯の場合はこれと全く逆で、むしろ歯と歯の間に隙間があいているのが正常です。

噛み合わせの悪さは深刻な問題

噛み合わせの悪さは病気ではないことから、虫歯や歯周病のような深刻な問題ではないと捉える人がいます。
しかし、噛み合わせの悪さは身体に様々な問題を引き起こすため、決して軽く見てはいけない問題です。
例えば肩こりや頭痛、これは噛み合わせの悪さが原因でも起こる症状です。

また、歯並びが悪くて噛み合わせが悪い場合は虫歯になるリスクが高まりますし、
一部の歯に大きな負担がかかることで歯肉の炎症や歯周病を引き起こしてしまいます。
さらに噛み合わせが悪い場合、顎関節症になるリスクも高まり、しかも重症化しやすくなるのです。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、噛み合わせの治療方法についてまとめます。

1. まずは原因の究明 :噛み合わせの治療方法は、噛み合わせが悪くなった原因によって異なる
2. 噛み合わせの状態が分かる自己診断 :上下の前歯の中心に注目するなど(目安程度の参考にすること)
3. 噛み合わせの悪さは深刻な問題 :虫歯になるリスクの向上、肩こりや頭痛の要因にもなる

これら3つのことから、噛み合わせの治療方法について分かります。
噛み合わせの悪さを治療するための第一歩となるのは原因の究明です。
なぜ噛み合わせが悪くなったのか?…その答えによって治療方法は大きく異なります。

例えば被せ物の高さが合わないのが原因であれば、被せ物を調整するだけで噛み合わせは改善されます。
しかし歯並びの悪さが原因であれば、歯並びを改善するための矯正治療をしなければなりません。
このように原因によって治療方法は全く違うため、まずは歯科医院に行って相談してみてください。