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虫歯も歯周病も同じ予防方法ですが、2つの病気は全くの別物ですか?

西早稲田の歯医者さん、西早稲田駅前歯科・小児歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「虫歯と歯周病の違いと共通点」です。
虫歯と歯周病を比較すると、予防方法は全く同じです。

さて、予防方法が同じということは虫歯と歯周病は実は同じ病気なのでしょうか。
その答えはノーで、虫歯と歯周病は全く別の病気です。
このためそれぞれにおいて違いがいくつかありますし、その一方で共通点もあります。

虫歯と歯周病は別の病気

虫歯と歯周病は別の病気ですし、これは発症する箇所に注目すれば分かります。
虫歯は歯の病気であり、症状としては虫歯菌の出す酸によって歯が溶かされていきます。
一方歯周病は歯肉の病気であり、症状としては歯周病菌に感染することで歯肉が炎症を起こします。

つまり虫歯が発症するのは歯であり、歯周病が発症するのは歯肉ですから、
その点だけに注目しても虫歯と歯周病が別物であることが分かります。
別物である以上、一方だけ起こることもあり、例えば虫歯がない人でも歯周病になっていることがあります。

<予防方法が同じなのはなぜ?>
虫歯と歯周病は別の病気ですが、その一方で予防方法については同じです。
その理由を説明すると、どちらの原因菌もプラークの中に存在しているからです。
虫歯を予防するには原因菌の存在するプラークの除去が必要であり、
歯周病を予防するには原因菌の存在するプラークの除去が必要…つまりどちらもプラークの除去が必要です。
つまりプラークの中に原因菌が存在するため、必然的にプラークの除去という同じ予防方法になるのです。

虫歯と歯周病の共通点

虫歯と歯周病の予防方法は同じですが、それ以外にも以下のような共通点があります。

どちらも進行する病気

虫歯も歯周病も治療しないと進行します。
進行度は、虫歯はC1~C4の4段階、歯周病は初期段階、中期段階、重度段階の4段階に分けられています。

どちらも歯を失う

虫歯がC4…つまり末期段階まで進行すると歯はボロボロになり、治療するにも抜歯が必要です。
一方歯周病も重度段階まで進行すると、歯を支える歯槽骨が溶かされて歯が抜け落ちてしまいます。

年齢関係なく起こる

虫歯は子供から大人まで病気であることは知っている人も多いでしょうが、実は歯周病も同じです。
「歯周病=高齢の人の病気」のイメージがありますが、初期の歯周病なら小学生も子供でも起こります。

虫歯と歯周病の異なる点

虫歯と歯周病はいくつかの共通点がある一方で、別の病気であるため異なる点もいくつかあります。

症状

虫歯は虫歯菌の出す酸によって歯が溶かされ、進行することで虫歯の穴がどんどん深くなっていきます。
歯周病は歯周病菌によって歯肉が炎症を起こし、進行することで歯を支える歯槽骨が溶かされます。

治療方法

虫歯は歯を削って詰め物で処置するのが基本で、歯周病は口の中を清潔にすることが治療の基本です。
ただし進行した場合、どちらの病気も神経の除去や歯肉の切開など、大掛かりな治療が必要になってきます。

自覚症状

病気としての症状ではなく、病気になることで感じる症状が自覚症状です。
虫歯の場合は歯の痛み、歯周病の場合は歯肉の腫れや変色、歯肉が下がるなどの自覚症状があります。

虫歯と歯周病の予防方法

虫歯と歯周病は同じ予防方法ですが、ここで改めてどんな予防方法があるのかについて説明します。
虫歯と歯周病を予防するには、以下の3つ全てを実践してください。

精度の高い歯磨き

歯磨きにおいて重要なのは頻度ではなく精度です。1日3回歯を磨いても、磨き方が悪ければ予防できません。
このため精度の高い歯磨きが必要で、そのためにはまずデンタルフロスや歯間ブラシを使用しましょう。
さらに歯科医院の定期検診や予防歯科を受診して、正しい歯の磨き方の指導を受けましょう。

生活習慣の改善

虫歯も歯周病も、細菌に感染して起こるという点では風邪に似た特徴を持っています。
そして、細菌に感染するリスクを低下させるのは身体の免疫力を高めなければなりません。
このため生活習慣を改善し、疲労やストレスの解消などを行って身体の免疫力を高めましょう。

定期検診

歯科医院の定期検診では歯のクリーニングを行いますし、
正しい歯の磨き方の指導や生活習慣改善のアドバイスなどを貰えるため、上記2つの予防効果が高まります。
また例え虫歯や歯周病になっても、定期検診さえ受けていれば早期発見して早期治療が可能です。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、虫歯と歯周病の違いと共通点についてまとめます。

1. 虫歯と歯周病は別の病気 :原因菌も異なる上、虫歯は歯の病気で歯周病は歯肉の病気
2. 虫歯と歯周病の共通点 :どちらも進行する病気、どちらも歯を失う、年齢関係なく起こる
3. 虫歯と歯周病の異なる点 :症状、治療方法、自覚症状
4. 虫歯と歯周病の予防方法 :精度の高い歯磨き、生活習慣の改善、定期検診

これら4つのことから、虫歯と歯周病の違いと共通点について分かります。
まとめると、虫歯と歯周病は全くの別の病気ですから、発症する箇所も起こる症状も異なります。
しかし原因菌がプラークに存在する点は同じなので、予防方法は全く同じになります。
そして大きな共通点となるのが、どちらも怖い病気で最終的に歯を失ってしまうということです。