ジルコニアセラミックとはどんなものですか?

西早稲田の歯医者さん、西早稲田駅前歯科・小児歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「ジルコニアセラミック」です。
セラミック治療で使用するセラミックにはいくつかの種類があるのをご存じでしょうか。

正確には、オールセラミックとハイブリッドセラミックとメタルボンドの3種類のセラミックがあるのです。
そして、近年新たな種類としてジルコニアセラミックというタイプが登場しました。
そこで、ここではジルコニアセラミックがどんなものなのかを分かりやすく説明していきます。

指摘されていたセラミックの欠点

セラミックは審美性が高く、二次虫歯の予防効果や寿命の長さから機能性も高いのが特徴です。
その一方で、陶器であるセラミックは脆いという欠点が指摘されてきました。
実際は極端に脆いということはないですが、あまり強い力が噛むと欠けることがあるのも事実です。

最近ではその欠点を克服するため、オールセラミックなどの硬さは以前よりも増しているのです。
とは言え、単純な強度においては金属である銀歯に劣っており、
今までのセラミックよりも遥かに硬くて丈夫なタイプとして登場したのがジルコニアセラミックです。

ジルコニアセラミックの特徴

ジルコニアセラミックの特徴は硬さで、これはジルコニアという人工ダイヤモンドを素材としているからです。
構造としてジルコニアをフレームとして、その上からセラミックを重ねてあります。
これによって従来のセラミックよりも硬くなっており、むしろ硬すぎると言われるほどの強度を誇ります。

もちろん、強度だけでなくセラミックならではの特徴も持っています。
審美性は高く、美しさとしてはオールセラミックに若干劣る程度です。
つまり、ジルコニアセラミックとは審美性と機能性に加え、強度にも優れたタイプです。

ジルコニアセラミックの欠点

審美性と機能性と強度…一見全てにおいて万能なジルコニアセラミックですが、欠点もあります。
欠点としては3つで、1つは費用が高いことです。そもそもセラミック自体が種類問わず費用は高めですが、
その中でもジルコニアセラミックはオールセラミックに近い費用が掛かります。

2つ目の欠点は対応している歯科医院が少ないことです。
セラミック治療を行っている歯科医院でもジルコニアセラミックを取り扱っているとは限らず、
他のセラミックに比べて対応している歯科医院が少ないのです。

最後3つの欠点ですが、これはオールセラミックと比較した上での欠点です。
ジルコニアセラミックはセラミックの中でも上位ランクに位置していますが、
同じ上位ランクのオールセラミックに比べて色調の点で美しさにおいて若干劣ります。

その他のセラミックの特徴

ジルコニアセラミック以外にも3つの種類のセラミックがありますが、
全ての方にジルコニアセラミックがおすすめとまでは断言できません。
重要なのは患者さんが何を重視するかで、その答えによっておすすめのセラミックが決まります。
そこで、ジルコニアセラミック以外のセラミックの特徴にも触れていきます。

オールセラミック

ジルコニアセラミック同様、セラミックの中でも上位に位置するタイプです。
セラミックの中で最も美しく、変色もすることなく長持ちします。
ジルコニアセラミックより強度は劣りますが、それでも充分な硬さを持っています。

ハイブリッドセラミック

セラミックとレジンが混ざったタイプです。
レジンが混ざっていることが長所にも短所にもなっており、長所は費用が安めになっていることです。
一方短所はレジンの影響で、長年使用することで変色が起こります。

メタルボンド

見える箇所をセラミック、見えない箇所を金属で仕上げたタイプです。
金属を使用していることで従来のセラミックより強度が増していますが、
ジルコニアセラミックの登場によって希望する方は減少傾向にあります。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、ジルコニアセラミックについてまとめます。

1. 指摘されていたセラミックの欠点 :材質が陶器のため、強い力で噛むと欠けたり割れたりすることがある
2. ジルコニアセラミックの特徴 :人工ダイヤモンドのジルコニアを使用しており、非常に硬くなっている
3. ジルコニアセラミックの欠点 :取り扱っている歯科医院が少ない、セラミックの中でも費用が高い
4. その他のセラミックの特徴 :オールセラミックやハイブリッドセラミックやメタルボンドがある

これら4つのことから、ジルコニアセラミックが分かります。
今までは奥歯でセラミックを使用するのは不安という方が多く、その理由は強度によるものでした。
確かに、噛む力が強い奥歯だと欠けたり割れたりする可能性があるのも事実です。

そんな中登場したのが、強度に優れた硬いジルコニアセラミックです。
ジルコニアは人工ダイヤモンドの素材であるため非常に硬く、奥歯でも安心して使用できます。
このため、強度を理由にセラミックを諦めていた方は、ジルコニアセラミックを検討してはいかがでしょうか。