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インプラントをして数年後にインプラント体が動揺・脱落してしまった

西早稲田の歯医者さん、西早稲田駅前歯科・小児歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「インプラントの動揺や脱落の問題」です。
インプラントは顎の骨に埋め込まれているため、入れ歯のように簡単に外れることはありません。
それどころか動くことすらないですし、動揺や脱落といったことは通常起こらないのです。

しかし、あくまでそれはインプラントに全く問題がないことが前提であり、
インプラントの状態次第では前述したような動揺や脱落が起こり得るのです。
そこで、今回はそんなインプラントの動揺や脱落の可能性や原因について説明していきます。

1. 技術不足

歯科医の技術不足が原因の可能性もあります。インプラント治療は難易度が高い治療であるものの、
現状治療を行う上で必要な資格や条件はなく、歯科医なら誰でもインプラント治療を行うことができます。
このため、虫歯や歯周病の治療以上に歯科医ごとの技術や精度の差が明確に出るのです。

具体的に起こり得る失敗例としては、ドリルで穴を大きくあけすぎたせいでインプラントが不安定になる、
ドリルの摩擦熱によって骨をオーバーヒートさせてしまうといったことが挙げられます。
また、こうした医療器具のメンテナンスを疎かにしている歯科医も同様の事態が起こり得ます。

2. インプラント周囲炎

いわゆるインプラントの歯周病です。インプラントは人工歯ですから、当然虫歯になる心配はありません。
しかし、歯肉がある以上歯周病になる可能性はありますし、歯周病こそインプラントにとっての天敵なのです。
歯周病が進行すると歯を失いますが、これは歯周病によって顎の骨が溶かされてしまうからです。

顎の骨は歯を支える役割を担っているため、それが溶かされることで歯が抜け落ちてしまうのです。
これと同じことがインプラント周囲炎にも言え、進行することでインプラントの脱落を招きます。
また、厄介なことにインプラント周囲炎は従来の歯周病に比べて進行が早いという一面を持っているのです。

3. 粗悪な素材を使用

インプラント治療は高額ですが、中には相場の半額以下の格安インプラントを提供する歯科医院もあります。
こうした歯科医院の中には、粗悪な素材を使用して費用を安くしている悪質な歯科医院もあるのです。
素材が粗悪なことで、本来なら10年以上使えるインプラントがたった数年で脱落してしまうのです。

また、衛生管理を徹底していない歯科医院にも同じことが言え、感染症によってインプラント脱落を招きます。
問題はどうやって歯科医院選びをすればいいかですが、これはネットを利用するのがおすすめです。
歯科医院のHPなどで実績や口コミを確認できますし、
インプラント専門医が在籍する歯科医院を知ることもできます。

4. 定着期間中の問題

今回はインプラントしてから数年がテーマですが、定着期間中の行動によってはインプラント脱落を招きます。
そもそも定着期間とは、埋め込んだインプラントと顎の骨がしっかりと結合するのを待つ期間です。
逆に言えば、ここでしっかりと結合しないとインプラントが脱落してしまうのです。
例えば「患部に指で触れる」、「患部に舌で触れる」などの行為は結合を妨げてしまいます。

ささいな行為に思えますが、繰り返すことでインプラントに負荷が掛かってしまい、
結合に失敗することでインプラントの脱落に繋がります。
インプラントが問題使用できるかどうかは、この定着期間の過ごし方が大きく影響するのです。

5. 動揺や脱落を防ぐには

事故がある以上、100%予防できる方法はないですが、限りなくリスクをゼロに近くすることはできます。
まず、治療する歯科医院選びを慎重に行うことで、距離や費用でなく実績や信頼を重視するといいでしょう。
また、自身での毎日の口の中もケアも大切で、インプラント周囲炎は確実に予防しなければなりません。

そのためには毎日の歯磨きはもちろんですが、歯科医院でのメンテナンスを欠かさないことです。
インプラントは治療後もメンテナンスの通院が必要ですが、これを面倒に感じる人がほとんどです。
しかし、メンテナンスは噛み合わせの調整や口の中のクリーニングなどを行うため、
インプラントを安全に長く使うために欠かせないのです。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、インプラントの動揺や脱落の問題についてまとめます。

  1. 技術不足 :歯科医の技術不足により、ドリルの精度や摩擦によってインプラントが不安定になることがある
  2. インプラント周囲炎 :インプラントの歯周病。進行することでインプラントが脱落してしまう
  3. 粗悪な素材を使用 :粗悪な素材を使用されると、当然長持ちしないので数年でダメになる
  4. 定着期間中の問題 :患部に手や舌で触れると、うまく結合せずに脱落を招くことがある
  5. 動揺や脱落を防ぐには :信頼できる歯科医院で治療を受ける、メンテナンスを欠かさないなど

これら5つのことから、インプラントの動揺や脱落の問題が分かります。
動揺や脱落の実例を聞くと怖く思うかもしれませんが、
信頼できる歯科医院で治療して正しく使用すれば10年以上使用することも可能です。
また、こうした万一の事態に備えてインプラントの保証をあらかじめ確認しておくことも大切です。