インプラントはどのくらいもちますか?
西早稲田の歯医者さん、西早稲田駅前歯科・小児歯科・矯正歯科です。今回のテーマは「インプラントの寿命」です。
インプラントの特長として真っ先に挙げられるのは、見栄えのよさや実用性です。
しかし、患者さんとしてはそれ以外にインプラントの寿命も気になる点の1つです。
確かに、治療費が高額なインプラントがどのくらいもつかは治療を検討する上で重要なポイントになるでしょう。
そこで、ここではインプラントがどのくらいもつのか?インプラントの寿命について説明します。
また、寿命を長くする秘訣や逆に短くしてしまう行為に関しても触れていきます。
1. 平均寿命は10年以上
インプラントの累積残存率を見てみると、実に9割以上が10年以上と数字を誇っています。
このため、どのくらいもつかという質問に対しては、ほぼ確実に10年以上もつというのが回答です。
ただし、これはメンテナンスをしっかりと行うということが絶対条件になります。
どういったものもそれが長くもつかどうかは使い方次第ですし、インプラントもそれは例外ではないのです。
噛み合わせが調整されていて口の中も清潔で健康な状態にあってこそ、インプラントは10年以上もつのです。
そして、そういった調整や口の中の健康状態を維持するキーになるのがメンテナンスなのです。
2. メンテナンスで行うこと
インプラントのメンテナンスでは、噛み合わせの調整と口の中の状態をチェックします。
噛み合わせの調整は当然最初の治療時にも行いますが、生活の中で少しずつ狂ってくることがあります。
このため、一度万全に調整したからといってその状態が永遠に維持できるわけではないのです。
また、口の中の状態をチェックするのは言うまでもなく清潔で健康な状態にあるかの確認です。
インプラントした箇所だけでなく他の歯の健康を維持することも大切ですし、
人工の歯であるインプラントは確かに虫歯の心配はないものの、歯周病になる可能性はあるのです。
では、こうした調整の狂いやインプラントが歯周病になるとどういった問題が起こるのかを以下で説明します。
3. 噛み合わせが合っていないことの問題点
噛み合わせが合っていなければ、噛んだ時の力の掛かり方が均等ではなくなります。
言わば一方だけに強い力が掛かる状態になるため、余分な負担の掛かる歯が出てくるのです。
それがインプラントの歯であれば当然過剰な力が掛かることでダメージを受けます。
さらに噛むたびにその状態が続くわけですから、当然ダメージも蓄積されていくでしょう。
そもそもインプラントは人工の歯であるため歯根膜がなく、噛んだ衝撃をやわらげる術がありません。
このため、噛み合わせが合わないと人工の歯の部分が破損する、すり減るといった事態が起こるのです。
4. インプラント周囲炎の問題点
インプラントの歯周病のことを、正確にはインプラント周囲炎と呼びます。
インプラントは構造上、手術によって顎の骨に人工の歯の根を埋め込んであるわけですが、
インプラント周囲炎はそんな顎の骨を溶かしてしまう症状を持つのです。
顎の骨が溶ければ埋め込んだ人工の歯の根は安定性を失い、やがてはインプラント脱落を招いてしまいます。
歯周病になると顎の骨が溶け、支えを失った歯が抜け落ちてしまいますが、
インプラントにおいてもこれと全く同じことが起こるのです。
5. 入れ歯やブリッジとの比較
さて、上記ではインプラントが10年以上もつことと、そのためにはメンテナンスがいかに大切かを説明しました。
ここでもう1つお伝えしておかなければならないのは、
そもそも10年もつというのは長いのか短いのかについてです。
そこで、同じ類の治療となる入れ歯やブリッジと比較してみます。
入れ歯の場合は平均5年、ブリッジの場合は平均7年ほどが一般的な寿命です。
この事実から分かるとおり、インプラントの10年以上というのは他の治療に比べて圧倒的に長くもつのです。
まとめ
いかがでしたか?
最後に、インプラントの寿命についてまとめます。
- 平均寿命は10年以上 :メンテナンスを欠かさなければ、インプラントは9割以上の割合で10年以上もつ
- メンテナンスで行うこと :噛み合わせの調整や口の中の健康状態のチェック
- 噛み合わせが合っていないことの問題点 :噛んだ時の負担が大きくなることで、歯がダメージを受ける
- インプラント周囲炎の問題点 :インプラントが歯周病になると天然の歯同様、最終的に抜け落ちてしまう
- 入れ歯やブリッジとの比較 :入れ歯は平均5年、ブリッジは平均7年が寿命
これら5つのことから、インプラントの寿命が分かります。
メンテナンスをしっかりと行ってさえいれば、インプラントは入れ歯やブリッジよりも長くもちます。
見栄えと実用性だけに注目されがちなインプラントですが、
実は入れ歯やブリッジよりも遥かに長持ちするという長所もあるのです。
また、中には20年や30年使い続けているという人もいますし、
メンテナンス次第でインプラントはまさに第2の永久歯に相応しい役割を果たします。