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インプラントの手術中はずっと口を開けてなくてはいけませんか?

インプラント治療では手術を行うため、一般の歯科治療に比べて緊張する患者さんがほとんどです。
ここで気になるのが手術の際に口を開けることで、口の中を手術する以上は口を開ける必要があります。
しかし、手術中に口を開け続けるのは疲労しますし、緊張する状況であれば尚更です。
もちろん、歯科医院ではそんな患者さんの疲労をしっかり考慮した対策をとっており、
ここではインプラント治療で口を開け続ける疲労への対策についてお話します。

無理なく口を開け続けられる器具の使用

口を開け続けても疲労を感じず、無理なく口を開けた状態をキープできる器具も用意されています。
これは「開口器」や「バイトブロック」といった器具で、一般の治療でも用いられます。
口を開け続けることが難しいお子様を治療する時に使用することが多く、大人でも使用可能です。

口を開け続ける時間が長いインプラント治療では患者さんの疲労を軽減させることができますし、
安定して口が開くことで歯科医にも治療しやすいメリットがあります。
こうした開口器やバイトブロックをインプラント治療で使う歯科医院もあります。

口を閉じられるタイミングを作る

手術中は基本的に口を開け続けることになりますが、
その中でも口を閉じられるタイミングを作って、患者さんの疲労に考慮する方法もあります。
また、中には休憩時間を用意している歯科医院もあります。

手術の時間は一次手術で1時間~3時間ほど掛かりますし、どんなに早くても30分は掛かります。
この時間ずっと手術をし続けるのではなく合間を作って休憩することで、
患者さんも口を開けている疲れを回復することができるのです。

リラックスできる精神状態を作る

これは口を開け続ける疲労対策にもなりますし、何より手術への緊張対策として効果的です。
具体的には静脈内鎮静法と呼ばれるもので、麻酔科医が血管に鎮静薬を注入します。
精神的緊張を緩和される効果があり、恐怖心も和らげることができます。

眠ったような感覚になるものの意識はあるため、安全性の高さも信頼できる方法です。
ただし、静脈内鎮静法を使う際にはいくつかの注意点もあるため、事前に確認することが必須です。
例えば、使用した当日は車の運転ができなくなりますし、その日の体調次第ではおすすめできません。

二回法で治療する

インプラント治療では従来二度の手術が必要ですが、最近では一度の手術で治療する方法も生まれました。
そして、二度の手術で治療する方法を二回法、一度の手術で治療する方法を一回法と呼んでいます。
現在では一回法で治療する患者さんが多いですが、口を開ける疲労を考慮するなら二回法も効果的です。

と言うのも、トータルの手術時間でいえば確かに一回法の方が短くてすむのですが、
一回の手術時間においては二回法の方が短いのです。
手術の回数よりも一回の手術時間が気になるのであれば、二回法の方が希望に合っています。

歯科医院ごとで対策は異なる

口を開け続ける疲労への対策を挙げてきましたが、これらはどの歯科医院も同じというわけではなく、
採用している対策は歯科医院ごとで異なるのです。例えば、手術中に休憩時間を設けていても、
静脈内鎮静法は採用していない歯科医院もあるでしょうし、その逆もあり得ます。

また、一回法と二回法においてはそもそも一回法の治療を行っていない歯科医院もあるでしょう。
このため、もし「この方法で治療してほしい」といった強い希望があるなら、
治療を受ける歯科医院にそれが可能かどうか、治療を決断する前に必ず確認しておく必要があります。

疲労対策は他の治療でも可能

インプラント治療の手術では確かに口を開け続ける時間が長いですが、
歯科治療全てにおいて口を開ける必要はあります。
そして、患者さんによっては大きく口を開けること自体が苦痛だという人もいます。

そこでお伝えしておきたいのが、紹介した対策はインプラント治療限定というわけではないということです。
例え虫歯一本の治療であっても、希望することでバイトブロックなどを使って治療することができるのです。
つまり、口を開けることの苦痛への対策は、全ての歯科治療に使うことができるのです。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、インプラントの手術中は口を開け続けなければならないのかについてまとめます。

  1. 無理なく口を開け続けられる器具の使用 :開口器やバイトブロックを使えば、楽に口を開け続けられる
  2. 口を閉じられるタイミングを作る :手術の合間に、口を閉じたり休憩できるタイミングを作ってある
  3. リラックスできる精神状態を作る :静脈内鎮静法を使えば、口を開ける疲労だけでなく緊張も和らぐ
  4. 二回法で治療する :手術の回数は増えるものの、一回における手術時間は二回法の方が短い
  5. 歯科医院ごとで対策は異なる :上記のどの対策をとっているか、それは歯科医院ごとで異なる
  6. 疲労対策は他の治療でも可能 :これらの対策は他の治療でも有効。虫歯治療でバイトブロックも使える

これら6つのことから、インプラントの手術中は口を開け続けなければならないのかが分かります。
口を開け続ける必要があるものの、そのための対策はしっかりととられています。
このため、患者さんも口を開け続けることの問題はそこまで気にしなくていいでしょう。
ただし、どんな方法をとっているかは歯科医院ごとで異なるため、あらかじめ確認しておくことが必要です。