入れ歯のメリットとデメリットを教えてください

今回は、入れ歯の治療を検討している人のための記事です。
失った歯を取り戻す治療は入れ歯だけでなく、インプラントという方法もあります。
どちらを選ぶかは人それぞれですし、検討する上で必要なのがそれぞれのメリットとデメリットを知ることです。
そこで、ここでは入れ歯をテーマにしてメリットとデメリットを説明していきます。

1. 費用が安い

材質にこだわらなければ、入れ歯は保険が適用されます。
このため、インプラントなどに比べて格段に費用が安くなるのです。
また、入れ歯は治療期間も短くて通院の回数も少ないため、その点でも治療費が安くなるのです。

ちなみに、入れ歯は部分入れ歯と総入れ歯がありますが、
どちらも15000円ほどで製作できますし、部分入れ歯に至っては5000円ほどでも可能です。
一方、インプラントは基本的に保険が適用されないため、1本25万円以上もの費用が掛かります。

2. 手術が必要ない

入れ歯は治療内容も簡単で、型を取って調整を繰り返すのが基本です。
このため、インプラントのような大掛かり治療が必要ないのです。
インプラントは治療期間も長い上、その過程で2度の手術を行います。

出血を伴う治療になるため、当然患者さんとしても緊張や恐怖で精神的にも疲労します。
入れ歯ならそういった治療は行わないため、リラックスして治療を受けられるのです。
また、治療が簡単な分リスクも少なく、治療失敗の不安を考える必要もないのです。

3. 歯科医院探しに困らない

入れ歯の治療は、ほとんどの歯科医院で対応できます。
失った歯を取り戻す治療の中では、入れ歯が最も歯科医院探しに困らないでしょう。
一方、インプラントの場合はそうはいかず、歯科医院を探すだけで苦労します。

まず、そもそもインプラントの治療を行っている歯科医院が少ないですし、
例え見つかったとしても、その歯科医院が信頼できるかどうかを考える必要があります。
治療の難易度が高いことで、対応していてなおかつ信頼できる歯科医院は現状まだ少ないのです。

4. 長持ちしない

ここからは入れ歯のデメリットを挙げていきます。まず、入れ歯は長持ちしないのが欠点です。
とは言え、間違った使用をしなければ4年から5年は使用できます。
しかし、インプラントと比較するとその期間でも短く感じます。

ちなみに、インプラントの場合はほとんどの人が10年以上使用できていますし、
中には20年以上問題なく使用し続けている人もいるくらいです。
義歯として5年は充分な寿命かもしれませんが、それでもインプラントより遥かに短いのは事実です。

5. 審美性や実用性の点で劣る

入れ歯のメリットは費用や治療における手軽さになります。
安く簡単にできるのはいいのですが、その一方で審美性や実用性では劣ります。
人によっては入れ歯だとすぐに分かってしまいますし、義歯の材質もプラスチックがメインです。

また、発音のしづらさや食事の際の不自由さなど、天然の歯と同じ感覚で生活することはできません。
ちなみに、材質にこだわれば審美性の弱点を克服することができるものの、
その場合は入れ歯でも保険が適用されなくなってしまいます。

6. 毎日の手入れが面倒

入れ歯は毎日手入れが必要ですし、その手入れは自身で行います。
この特徴を、「常に清潔さを維持できる」とプラスに捉える考え方もありますが、
多くの人は「面倒」とマイナスに捉えます。

と言うのも、入れ歯の手入れだけでなく、残った歯も従来どおりの歯磨きが必要になるからです。
つまり、毎日入れ歯と残った歯の両方を磨かなければならないのです。
それを手間だと感じるのであれば、その点も入れ歯のデメリットも言えるでしょう。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、入れ歯のメリットとデメリットについてまとめます。

  1. 費用が安い :メリット。保険が適用されるため、インプラントに比べると遥かに安く治療できる
  2. 手術が必要ない :メリット。治療内容が簡単なので、治療における恐怖や緊張を感じない
  3. 歯科医院探しに困らない :メリット。その歯科医院に行っても、入れ歯治療なら大抵は対応できる
  4. 長持ちしない :デメリット。平均寿命は4年から5年。これはインプラントに比べると遥かに短い
  5. 審美性や実用性の点で劣る :デメリット。見栄えがいいとは言えない上、発音しづらいなどの欠点がある
  6. 毎日の手入れが面倒 :デメリット。毎日自身で手入れをしなければならないという手間がある

これら6つのことから、入れ歯のメリットとデメリットについて分かります。
総合的に考えて入れ歯はいいのか悪いのか、それを判断するのは患者さんです。
入れ歯治療を検討する上では、メリットだけやデメリットだけに捉われてはいけません。

メリットとデメリット、このどちらも知った上で判断する必要があるのです。
今回の説明で入れ歯が持つメリットとデメリットは分かります。
後は、インプラントも同様にメリットとデメリットを知り、その上でどちらの治療にするかを判断してください。