インプラントの手術時間はどのくらいかかりますか?

インプラントの治療で誰もが気になるのは、やはり手術のことだと思います。
痛みや不安はもちろんです、そもそもどれくらいの時間が掛かるのかも気になるところですね。
ちなみに、インプラントの手術時間は手術の方法や埋め込むインプラントの本数で異なるため、
一定ではありません。ここでは、それぞれのパターンを例に挙げて手術時間を説明していきます。

1. 手術の種類

手術には二つの方法があり、それは一回法と二回法です。
一回法では名前のとおり、一回の手術で全て終えることができますし、二回法では二回の手術を行います。
ちなみに、二回法の場合は連続で手術を行うわけでなく、一回目の手術後に月単位で期間を空けます。

これらを比較した場合、二回法にした方がそれぞれの手術時間は短くなりますが、
トータルの手術時間は一回法よりも長くなります。
また、患者さんによっては骨を増やす手術を別に行う必要があることもあります。

2. 一回法の手術時間

埋め込むインプラントが1本だとして、手術時間はおよそ20分になります。
もちろん、インプラントの本数が増えるほど手術時間は長くなります。
いくつかのパターンを挙げると、2本や3本の場合はおよそ40分、5本や6本になるとおよそ80分掛かります。

また、希望すれば10本でもインプラントを埋め込むことが可能ですが、その場合はおよそ120分です。
ちなみに、これらの時間はいずれも手術が長くなった場合を仮定して紹介しているため、
実際にはここで挙げた時間よりも若干短くなることがほとんどです。

3. 二回法の一回目の手術時間

「インプラントを埋め込む手術」と「埋め込んだインプラントに土台を取り付ける手術」、
これら二つの手術を、期間を空けて別々に行うのが二回法です。
手術時間は一回目の方が長くなり、手術自体も大きなものになります。

一回法と同じように例を挙げると、埋め込むインプラントが1本の場合でおよそ15分です。
上記と同様のパターンでいくと、2本や3本の場合はおよそ30分、5本や6本の場合はおよそ70分です。
さらに、10本インプラントを埋め込むとしたら、その場合はおよそ100分の手術時間になります。

4. 二回法の二回目の手術時間

一回目の手術よりは内容も簡単で、それだけ手術時間も短くなります。
1本の場合で10分ほどですが、早ければ5分で終わることもあるのでしょう。
比較しやすいように、ここでも上記と同様のパターンを挙げて説明していきます。

2本や3本の場合でおよそ20分、5本や6本の場合でおよそ30分、10本で60分ほどになります。
これは、骨に穴を空ける一回目の手術と異なり、歯茎を切開する程度の簡単な手術になるため、
それだけ手術時間も短くなっているのです。

5. その他の手術

顎の骨が不足していると、インプラントを埋め込むことができません。
こうした場合は骨移植などが必要になり、該当する箇所の骨を増やす手術を行うことになります。
手術の方法は様々ですが、どの方法においても大体30分以内には終わります。

ただし、膝の骨から採取して移植するなど、大規模なものになると手術時間は格段に長くなります。
この場合は平均して70分以上、長くなると180分掛かることもあり、
インプラント自体の手術よりも時間は長くなってしまいます。

6. 手術の成功率

手術と聞くと成功率を気にする患者さんもいるでしょうが、
インプラント治療における手術の成功率は約9割以上と高い数字を誇っています。
このため、信頼できる歯科医院で治療を行えば、そこまで心配することはありません。

ちなみに、インプラント治療の手術はその場だけではなく、後の経過で成功かどうかが判断されます。
そんな中、手術後の喫煙や口内ケアの怠りは、傷の治りを遅くしたりインプラントの寿命を縮めるため、
最終的に治療の失敗を招いてしまう恐れがあります。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、インプラントの手術時間はどのくらいかかるのかについてまとめます。

  1. 手術の種類 :一回法と二回法があり、人によっては骨を移植する手術が必要になる
  2. 一回法の手術時間 :インプラント1本で約20分。本数が多ければ、それだけ時間も長くなる
  3. 二回法の一回目の手術時間 :インプラント1本で約15分。本数が多ければ、それだけ時間も長くなる
  4. 二回法の二回目の手術時間 :簡単な手術で、インプラント1本で約10分。早ければ1本なら5分で終わる
  5. その他の手術 :骨移植などを行う場合に必要な手術。種類は様々で平均70分ほど掛かる
  6. 手術の成功率 :9割ほどの成功率を誇るため、信頼できる歯科医院で治療すればほぼ心配ない

これら6つのことから、インプラントの手術時間はどのくらいかかるのかが分かります。
もちろんピッタリとはいかないものの、大体ここで紹介した時間内に手術は終わります。
また、時間と同時に気になるのが痛みについてですが、これも麻酔を使用するのでそこまで痛みはなく、
むしろ抜歯の方が痛いという患者さんの方が多いくらいです。