ホワイトニングは安全ですか?
ホワイトニングは、誰にでも受けられる治療というわけではありません。
ある条件を満たした人にはおすすめできないですし、それには安全上の理由があります。
つまり、ホワイトニングは安全な治療ではあるものの、人によっては安全ではなくなってしまうわけです。
そこで、ここではホワイトニングが安全上、問題があるケースについて解説していきます。
妊婦、授乳中の女性
これは歯科医の判断によるのですが、妊娠中や授乳中の女性はホワイトニングを断るケースがあります。
この場合、安全上の問題があるのは患者となる女性ではなく、胎児や乳児になります。
現状、ホワイトニングの薬剤が胎児や乳児に影響があるのか、それについては不明です。
影響がないかもしれないですが、影響がある可能性が少しでもある以上、おすすめできないのです。
そもそも、妊娠も授乳も一時的なものなので、敢えてその時期にホワイトニングする必要もありません。
これらの時期が終わった後なら安心してホワイトニングできますし、その時まで待つのがベストです。
とは言え、国で禁じられているわけでもないですし、胎児や乳児に影響がない可能性があるのも事実です。
このため、歯科医院によっては女性の希望次第でホワイトニングが受けられるところもあります。
虫歯や歯周病がある
虫歯があると歯に穴が空いており、その状態でホワイトニングをすると薬剤が穴から侵入してしまいます。
そうなると患部に影響を与える可能性がありますし、虫歯の状態によっては神経が死んでしまいます。
また、同じ理由で象牙質にダメージを与えてしまうこともあるのです。
このため、虫歯の場合はまず虫歯治療を優先し、それを終えた後でホワイトニングを行うことになります。
一方、歯周病の場合も治療が優先となります。歯周病の進行によって歯茎が下がっていると、
歯の根に近い部分まで露出している可能性があります。そして、歯の根の部分にはエナメル質がないのです。
歯の表面にあるエナメル質は、その奥の象牙質を刺激から護る役割を果たしています。
それがない歯の根が露出してしまっていると、薬剤を使った時に知覚過敏を引き起こしてしまうのです。
何らかの病気を持っている
これは口内に限ったことではありません。一般的には、疾患がある人が例に挙げられます。
ホワイトニングは薬剤を使って歯を白くします。そして、何らかの病気を持っている人は、
治療のために何らかの薬を服用している可能性があります。
そして病気や薬の種類によっては、ホワイトニングに注意が必要なこともあるのです。
もちろん自身で判断することはできないため、この場合はあらかじめ歯科医に相談するべきです。
病気や薬の種類によってはホワイトニングができないこともあり、それは安全上の理由になるのです。
ホームホワイトニング
ホームホワイトニングは、専用のマウスピースと薬剤を使ってホワイトニングする方法です。
マウスピースも薬剤も歯科医院で購入できますが、問題なのはこれをネットで購入した場合です。
ネットで購入すれば、歯科医院に一度も行かずにホワイトニングすることが可能です。
と言うことは、ホワイトニング前の歯科医による検診を受けないことにもなってしまうのです。
そうなると、上記で挙げたような虫歯や歯周病など、
これらの病気に気づかずにホワイトニングすることになってしまいます。
つまり、本来ホワイトニングできない状態にあるにも関わらず、ホワイトニングできてしまうわけです。
当然安全面において不安要素が生まれてくるため、ネットを使って独断でホワイトニングするのは危険です。
歯ぎしりが激しい
なぜ歯ぎしりが激しいとホワイトニングできないのか、その理由は歯ぎしりによる歯のダメージです。
歯ぎしりが激しいと、その箇所の歯がすり減ってしまっていることがあります。
そうなると、エナメル質にも傷がついているため、薬剤の刺激が直接象牙質に伝わってしまいます。
薬剤が象牙質に伝わると大きな刺激となり、痛んだりしみたりしてしまうのです。
いわゆる、知覚過敏を引き起こすというわけです。
最も、歯がダメージを受けているかは肉眼で確認できないこともあるため、
歯ぎしりに心当たりがある人は、事前に歯科医に相談するべきです。
まとめ
いかがでしたか?
最後に、ホワイトニングは安全なのかについてまとめます。
- 妊娠、授乳中の女性 :胎児や乳児に影響がある可能性があるため、おすすめできない
- 虫歯や歯周病がある :知覚過敏や神経を死なせてしまう可能性があるため、これらの治療が優先
- 何らかの病気を持っている :病気や薬の種類によっては、ホワイトニングの薬剤が影響を与える
- ホームホワイトニング :一度も歯科医院に行かずにホワイトニングするのはリスクが高い
- 歯ぎしりが激しい :歯がダメージを受けている可能性があり、歯科医に相談するべき
これら5つのことから、ホワイトニングは安全なのかが分かります。
ホワイトニングの治療自体は安全ですが、患者さんの状態によっては安全でなくなる可能性があるのです。
あなた自身がホワイトニングするのに問題のない状態であること、
その条件を満たしてこそ、ホワイトニングは安全だとそこで初めて言えるのです。