銀歯を白くするにはセラミックしかないですか?

虫歯治療の跡に用いる詰めものとして、銀歯という選択肢があります。
銀歯は保険適用の関係で安くできるのは嬉しいものの、見栄えの悪さが欠点です。
そして、そんな見栄えの悪さという欠点を克服したのがセラミックです。
しかし、高額なセラミックに抵抗を感じる人も多いため、他の手段はないか知りたい人も多いでしょう。
そこで、ここではそんなセラミック以外で、銀歯を白く方法について考えていきます。

1. コンポジットレジンという方法

銀歯のような金属ではなく、さらにセラミックでもなく、プラスチックを用いるという方法があります。
これはコンポジットレジンと呼ばれるもので、いわゆるプラスチックの詰めものです。
コンポジットレジンは、歯の色に近い材質を使用しているため、セラミック同様、治療跡が目立たないのです。

また、全ての場合というわけではないものの、保険が適用できる点も大きな魅力です。
しかも、短時間で接着可能なため、銀歯の代わりに簡単に白くすることができるのです。
また、虫歯治療の時だけでなく、わずかに欠けた歯においても、コンポジットレジンを使用することができます。

2. コンポジットレジンの長所

銀歯やセラミックとの比較が基準になりますが、セラミックに比べて格段に費用が安い点が挙げられます。
保険が適用できるケースもありますし、もし適用できないケースでも、ベースの費用自体も安くなっています。
また、プラスチックを使用している点から、金属アレルギーの人でも安心して使える点も魅力です。

さらに、使用する素材の都合上、短時間で固まってくれるため、治療後もそれほど時間をおくことなく、違和感のない生活や食事が可能になるのです。ちなみに、この時間は一般的に30分程と言われています。
銀歯のように安く、さらにセラミックのように白くできるため、お手軽な面と効果の高さが長所になります。

3. コンポジットレジンの短所

お手軽に白い歯を手に入れることができるものの、いくつかの部分で銀歯やセラミックに劣ります。
まず、素材がプラスチックであるため、金属やセラミックほどの強度がなく、噛み合わせが強いと欠けてしまうことがあるため、耐久性に弱いという面を持っています。

また、金属アレルギーの心配がない点はプラスですが、代わりにレジンアレルギーの人には不向きになります。
ちなみに、レジンアレルギーとは、プラスチックによるアレルギーのことを意味します。
さらに、長期間の使用となると、変色の可能性があるため、永遠に白い歯を維持することはできないのです。

4. プラスチックとセラミックの混合

銀歯を白くしたいという点で、詰めものとして銀歯の選択肢は除外になります。
また、プラスチックの使用は安くてお手軽なものの、質や外見においてはセラミックに劣ります。
では、プラスチックのようにお手軽で、なおかつセラミッククラスの質を誇る詰めものはあるのでしょうか?
これを実現しているのが、プラスチックとセラミックを混合させた、ハイブリッドタイプのセラミックです。

オールセラミックではない分、費用は安くなりますし、素材にセラミックを用いているため、コンポジットレジンの欠点でもある強度においても、優れたレベルを誇っています。
ちなみに、このハイブリッドセラミックですが、セラミックを用いる点では同じですが、プラスチックの代わりに、金属と混合させたタイプのものも存在します。

5. コンポジットレジンができないケース

ここで紹介してきたコンポジットレジンという方法ですが、これは全ての人に可能な治療方法ではありません。
場合によっては、担当歯科医に希望しても、それが叶えられないケースもあるのです。
まず、上記の短所で説明したような、レジンアレルギーを持っている人です。
また、虫歯の位置、大きさによっては、コンポジットレジンが適さない場合があります。

ただし、この場合においては、できるかできないかはルールではなく、あくまで歯科医の判断になります。
コンポジットレジンはテクニックを要する手段なので、一度断られた場合でも、転院することで、転院先の歯科医院でコンポジットレジンが受けられることもあります。
少なくとも、100%できる治療方法とは思わないようにしてください。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、銀歯を白くするにはセラミックしかないのかについてまとめます。

  1. コンポジットレジンという方法 :プラスチックの詰めものを使っており、素材も歯に近い色をしている
  2. コンポジットレジンの長所 :保険が適用できるケースもあり、ベースの費用自体もセラミックより安い
  3. コンポジットレジンの短所 :強度の面で劣る。また、長期間使用することで変色もしやすい
  4. プラスチックとセラミックの混合 :プラスチックとセラミックが混合したハイブリッドタイプも存在する
  5. コンポジットレジンができないケース :レジンアレルギーの人は厳禁。虫歯の度合いによっても不可

これら5つのことから、銀歯を白くするにはセラミックしかないのかが分かります。
セラミック以外の手段となると、このコンポジットレジンが一般的な方法になります。
何より保険が適用できる点が大きな魅力ですが、適用できないケースもありますし、費用は大きな問題です。
このため、実際に希望する際には、保険が適用されるかについては必ず確認するようにしてください。