メタルフリー治療はどのようなメリットがありますか？

金属アレルギーでもあきらめない！メタルフリー治療のメリット・デメリット

虫歯治療の一環で被せ物や差し歯を入れなければならなくなってしまったら？
虫歯治療で被せ物や差し歯をする必要がでてきたら、これまでは金銀パラジウム素材といった素材を使用してきました。
しかし、昨今、被せ物や差し歯に使われた金属が原因で、さまざまな体の不調が引き起こされてしまうことが分かってきました。
それに伴い、金属を使わない「メタルフリー」での治療が注目され始めています。
メタルフリー治療のメリット、デメリットとは、一体どんなものがあるのでしょう。

その症状、実は金属アレルギーかもしれません

唾液や、飲食物による熱さや冷たさによる温度変化など、口内はとても過酷な環境です。そんな過酷な口内で長時間使用され続けた銀歯は、だんだんと劣化し、イオン化が起こります。イオン化すると、金属アレルギーの原因となる成分が口内に溶け出してしまいます。そうして溶け出した金属イオンが少しずつ体内に吸収され、金属アレルギーの症状を引き起こします。

口内炎がよくできたり、湿疹ができやすいなどの症状や、原因が分からない頭痛や肌荒れ、肩こりや倦怠感などを感じていたら、もしかするとそれは金銀パラジウム素材を使った被せ物や差し歯による金属アレルギーかもしれません。

審美性の高いメタルフリーでの治療

笑った時や食べる時など、口を開けた時に見える銀歯は、意外に目立つものです。メタルフリーでの治療なら、健康な歯に近い色で被せ物や差し歯をするため、目立ちにくく、口の中の美しさを損ないません。
恥ずかしがらずに、元気に口を開けて、気持ちよく笑ったり食べたりしたい。
そんな健康で笑顔の溢れる毎日を送りたい方にも、メタルフリーでの治療をおすすめします。

銀歯でのリスクを回避するメタルフリー治療

1.周辺の歯への影響が少ない

金属を使用した被せ物や差し歯は、噛み合わせや咀嚼により摩耗での劣化が起こります。摩耗してしまった被せ物や差し歯の表面には、汚れがつきやすくなり、周辺の歯への汚れにも繋がります。
メタルフリーの被せ物や差し歯は摩耗での劣化がしづらいので、汚れがつきにくく、周辺の歯への影響も最小限に抑えられます。

2.歯茎の変色を起こすメタルタトゥーを防ぐ

メタルタトゥーとは、歯の根本の歯茎が黒ずんでしまう現象のことを言います。銀合金を使った被せ物や差し歯からイオンが溶け出し、蓄積することで、歯茎が黒く変色してしまうのです。
一度、変色してしまうと、元の歯茎の色に戻すにはレーザーでの治療になってしまったりと大変です。そうなる前に銀合金の被せ物や差し歯を使わないことで、防ぐことが大切です。

3.ガルバニー電流が起きない

金属製のスプーンやフォーク、ガムを包む銀紙のようなアルミ箔を噛んでしまった時、ビリッと電流が走ったような感覚になったことはありませんか？
これは、ガルバニー電流といい、被せ物や差し歯に使われている金属と噛んだ金属とが唾液を介して接触し、電流が発生したことで感じます。

「少しの不快感だけで、大した影響はないのではないか」と思いがちですが、実はこのガルバニー電流を繰り返すことで、自律神経の乱れに繋がることがありますので、注意が必要です。

メタルフリーの素材にはどんなものがあるのでしょう

＜セラミックス＞

健康な本来の歯に近い色味で、目立たず、自然な印象で、前歯など目立つ部位での使用におすすめです。素材としては、陶器で作られています。変色しにくく、耐久性にも優れているので、安定的に長期間の使用が可能です。
硬度が高いため、割れやすいというデメリットがあるのでその点は注意が必要です。

＜強化プラスチック＞

ハイブリッドとも呼ばれ、歯に近い硬さで、割れにくいのが特長です。たくさんの色の種類があり、周辺の歯に合わせた色や好みの色などバラエティー豊かな色のラインナップから選ぶことが可能です。

＜ジルコニア＞

ジルコニアは、人工のダイヤモンドであるキュービックジルコニアと同じ成分でできている素材です。最も硬いと言われるダイヤモンドと同じ成分なだけあり、優れた強度と耐久性があります。色味は美しさが際立つ白さで、審美性の高さから、歯をより美しく見せたい方におすすめです。

金属アレルギーだと保険適用になる部位もあります

2014年から、前歯から数えて4番目と5番目の小臼歯部では、セラミックを使った被せ物の治療が保険適用となりました。それに続き、2020年には、前歯から数えて6番目となる上の第一大臼歯も保険適用となるなど、メタルフリー治療がどんどんと取り入れやすくなっています。

2016年の診療報酬改定により、金属アレルギーの方については、前歯から数えて6番目、7番目の大臼歯も保険適用でのメタルフリー治療が可能となりました。

メタルフリー治療での歯科治療について知りたい方は、西早稲田駅前歯科にてご相談を承ります。