虫歯と歯周病で共通していることや違いを知りたいです

西早稲田の歯医者さん、西早稲田駅前歯科・小児歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「虫歯と歯周病の比較」です。
虫歯と歯周病、どちらも口の中の代表的な病気ですから知らない人はいないでしょう。

しかし、病名以外の部分については知らない人も多く、
虫歯と歯周病を比較するといくつかの共通点や違いがあるのです。
そこで、ここでは虫歯と歯周病を比較してそれぞれの共通点や違いについて説明していきます。

虫歯も歯周病も予防方法は同じ

虫歯と歯周病は病名こそ異なるものの、予防方法においては同じであり、次の3つが予防の基本になります。

精度の高い歯磨き

虫歯の原因菌も歯周病の原因菌もプラークに含まれていますから、
予防するためには歯磨きによって毎日プラークを効率良く除去しなければなりません。
ブラッシングだけでは磨き切れない箇所もあるため、デンタルフロスや歯間ブラシを使って磨きましょう。

生活習慣の改善

虫歯の場合は、糖の摂取を控えたりダラダラ食いを止めたりなど、食生活の改善が予防につながります。
歯周病も同様で、特に歯周病は生活習慣病でもありますから、日常生活の中に発症の要因が多く存在します。
疲労やストレスの蓄積による免疫力低下、喫煙行為、生活習慣を改善してこうした危険要素を排除してください。

定期検診の受診

定期検診ではブラッシング指導や生活習慣改善のアドバイスなどを行っているため、
文字どおり定期的に受診することで虫歯や歯周病の予防効果を高められます。
また、虫歯や歯周病が発症した場合も早期発見して治療できるため、重症化を防げるメリットもあります。

虫歯も歯周病も歯を失う病気

虫歯と歯周病は起こる症状こそ異なりますが、どちらも最終的に歯を失う病気という点では同じです。

虫歯の場合

虫歯になると、虫歯の原因菌の出す酸によって歯が溶かされます。
いわゆる歯に穴があいた状態になりますが、治療しなければ虫歯は進行して穴はどんどん深くなり、
重度段階まで進行すれば歯は原型を失うほどボロボロに溶かされてしまうのです。

歯周病の場合

歯周病になると、歯肉が炎症を起こして腫れあがるのが確認できます。
しかしそれは初期段階の症状でしかなく、進行すれば歯を支える歯槽骨が溶かされていきます。
そうなると歯は支えを失った不安定になり、やがてはグラついて抜け落ちてしまうのです。

虫歯と歯周病は発症する箇所が異なる

虫歯と歯周病は予防方法においては同じですが、発症する箇所は異なります。

虫歯の場合

虫歯は歯の病気であり、虫歯の原因菌の出す酸によって歯が溶かされる病気です。
甘いものを食べると虫歯になりやすいのは、虫歯の原因菌にとって糖がエネルギーであるためで、
糖を摂取することで虫歯の原因菌はより多くの酸を出すようになります。

歯周病の場合

歯周病も歯の病気と思っている人がいますがそれは間違いで、また歯肉の病気でもありません。
確かに、発症すると歯肉に炎症が起こるため歯肉の病気と思われがちですが、
正確には歯の骨の病気であり、歯を支えている歯槽骨が溶かされてしまう病気です。

虫歯と歯周病は治療方法が異なる

虫歯と歯周病では治療方法が異なり、それぞれの治療方法を簡単にまとめると次のようになります。

虫歯の場合

虫歯の治療方法は、患部を削って詰め物で処置するのが基本です。
最も、完全な初期段階の虫歯であれば削らずに治せることもありますが、
一定以上進行した虫歯の場合は削る範囲も広くなり、さらに神経の除去を含めた根管治療を行います。

歯周病の場合

歯周病の治療方法は、歯石の除去と患者さん自身によるプラークコントロールが基本です。
要するに口の中を清潔に保つことが治療につながるのですが、
進行した歯周病の場合は歯周ポケットの清掃が困難になるため、歯肉の切開が必要になることもあります。

共通点

上記の説明から分かるとおり、虫歯と歯周病では治療方法が全く異なりますが、
一つ共通点を挙げるとどちらも進行度に応じて治療方法が変わってくるという点です。
重度段階まで進行すれば虫歯も歯周病も大きな治療が必要であり、場合によって抜歯しなければなりません。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、虫歯と歯周病の比較についてまとめます。

1. 虫歯も歯周病も予防方法は同じ :精度の高い歯磨き、生活習慣の改善、定期検診の受診が予防の基本
2. 虫歯も歯周病も歯を失う病気 :虫歯は歯が溶かされ、歯周病は歯を支える骨が溶かされて歯を失う
3. 虫歯と歯周病は発症する箇所が異なる :虫歯は歯の病気、歯周病は歯を支える骨の病気
4. 虫歯と歯周病は治療方法が異なる :虫歯は患部を削って詰め物で処置、歯周病は口の中を清潔に保つ

これら4つのことから、虫歯と歯周病の比較について分かります。
まとめると、共通点となるのは予防方法やどちらも歯を失う病気だということです。
一方、異なる点となるのは発症する箇所や治療方法になります。
そして、どちらも怖い病気という点はもちろん同じです。