詰め物は欠けたり割れたりしなければずっと使用できますか?

西早稲田の歯医者さん、西早稲田駅前歯科・小児歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「詰め物の寿命」です。
詰め物はぶつけるなどの衝撃で欠けたり割れたりすることがあり、時にはとれてしまうこともあります。

では、こうした不慮の事故がなければ詰め物は永久に使用できるのでしょうか。
その答えはノーで、人工物である詰め物には寿命がありますし、これは被せ物においても同様です。
そこで、ここでは詰め物の寿命をテーマにした説明をしていきます。

詰め物の寿命

まず詰め物の寿命についてですが、これについては2つのポイントを抑えておいてください。
1つは目のポイントは材質によって異なること…詰め物の材質には銀やレジンやセラミックがありますが、
これらの材質ではそれぞれ寿命に大きな差があります。

例えば銀の場合、一般的に3年~5年が寿命とされています。
そしてレジンの場合が5年ほど、セラミックの場合が10年~15年ほどとされています。
次に2つ目のポイントですが、詰め物の寿命は生活習慣によって長くも短くもなるということです。

歯磨きを疎かにしてケアが不充分になれば、詰め物もすぐにダメになってしまうでしょう。
一方、定期検診に通って常に清潔な状態を維持すればそれだけ詰め物は長持ちするでしょう。
このため、この場でそれぞれの詰め物の寿命を正確に断言することはできません。

とは言え、1つ言えるのは詰め物の材質の中で最も寿命が長いのはセラミックだということです。

詰め物の寿命を縮める要因

詰め物の寿命を縮める要因は主に4つです。

•事故
•日常生活
•詰め物の精度
•ケア

このうち、事故に関しては正直防ぎようがなく、ぶつけるなどの衝撃で欠けや割れが起こることがあります。
重要なのは他の3つの要因で、これらについては対処することが可能です。
まず日常生活ですが、これはほんのささいな癖が詰め物の寿命を縮める要因になります。

例えば歯ぎしり、食いしばり、こうした癖は歯だけでなく詰め物にもダメージを与えます。
就寝中の歯ぎしりはともかく、食いしばりなどの癖は意識することで改善可能です。
次に詰め物の精度ですが、これは治療を受ける歯科医院選びが重要になります。

隙間なく歯にピッタリと合う詰め物を製作してもらうには、
マイクロスコープなどを導入して精密な治療ができる歯科医院を選ぶと良いでしょう。
最後にケアですが、これは毎日の歯磨きはもちろん定期検診も受けてメンテナンスすることです。

詰め物が寿命になるとどうなるか

詰め物が寿命になると見た目や健康に様々な問題を起こします。
例えば銀歯やレジンの場合、寿命になれば金属イオンの溶け出しや変色が起こります。
その結果歯肉が黒く変色する、もしくは詰め物が変色して見た目が悪くなどの問題が起こります。

そして最も怖いのが健康への問題で、二次虫歯が起こってしまうことです。
詰め物が寿命になると劣化によって接着が弱まり、そのせいで歯と詰め物との間に隙間が生じてしまいます。
そうなるとその隙間から細菌が入り込み、治療した歯に虫歯が再発…つまり二次虫歯が起こってしまうのです。

この二次虫歯は歯を失う要因にもなるため注意が必要です。
と言うのも、二次虫歯と治療を繰り返せばその都度歯を削ることになるからです。
治療のたびに歯を削ってそれを繰り返してしまえば、いずれ歯は完全に失われてしまいます。

セラミックのすすめ

長持ちして健康を維持するなら、詰め物の材質はセラミックがおすすめです。
「セラミック=審美性が高い」のイメージがありますし、確かにセラミックの最大の特徴は見た目の美しさです。
しかしそれだけでなく、セラミックは詰め物の材質として銀やレジンよりも優れた部分がいくつもあります。

まず寿命の長さ…10年以上使用できるセラミックは、銀やレジンの倍以上の寿命があります。
さらにセラミックは表面がツルツルしており、プラークが付着しにくく衛生面を維持しやすくなっています。
そして歯との接着の相性も良いため、二次虫歯を予防しやすくなっているのです。

また、オールセラミックなどセラミックの種類によっては目立った劣化が起こらないのもメリットです。
オールセラミックは年数経過による変色が起こらないため、使用している間はずっと美しさを維持できます。
費用が高いデメリットはあるものの、セラミックの機能性の高さはその費用に見合う価値があるのも事実です。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、詰め物の寿命についてまとめます。

1. 詰め物の寿命 :材質によって異なる。銀は3年~5年ほど、レジンは5年ほど、セラミックは10年~15年ほど
2. 詰め物の寿命を縮める要因 :日常生活の過ごし方や治療の精度、ケアによって寿命は長くも短くもなる
3. 詰め物が寿命になるとどうなるか :接着が剥がれて細菌が入り込み二次虫歯が起こる
4. セラミックのすすめ :長持ちする、二次虫歯を予防する、これらの点でセラミックは優秀

これら4つのことから、詰め物の寿命について分かります。
詰め物をした歯が再度虫歯になることは稀なケースではなく、
実際に成人の虫歯治療の大半がこの二次虫歯によるものです。
このため、詰め物をしたからといってケアを疎かにしてはいけないですし、
費用は高くても歯を守るためにセラミックにするのも1つの方法です。