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歯周病になりやすいと自覚していますが、もしかして歯並びが悪いことが原因ですか?

西早稲田の歯医者さん、西早稲田駅前歯科矯正歯科です。
今回のテーマは「歯並びが悪いと歯周病になりやすいのか」です。
歯周病になりやすい人となりにくい人がいますが、何が原因でこのような差が生まれるのでしょうか。

これはいくつかのことが考えられますが、その1つとして歯並びの状態が挙げられます。
つまり、歯並びが良い人は歯周病になりにくく、歯並びが悪い人は歯周病になりやすいのです。
ではなぜ歯並びの良し悪しが歯周病発症の有無に関係するのか?…今回はそのことについてお話します。

歯並びが悪い人はプラークが溜まりやすい

歯周病は歯周病菌に感染することで起こる病気ですが、歯周病菌が棲み処としているのがプラークです。
プラークは歯に付着した細菌の塊であり、その中には億単位の種類の細菌が存在しています。
歯周病菌もその中に含まれており、このプラークを除去するためには歯磨きが必要です。

つまり歯磨きで歯周病を予防できるのは、歯磨きによってプラークを除去しているからなのです。
しかし歯並びが悪い人はプラークが溜まりやすく、その分歯周病になりやすくなります。
では、歯並びが悪い人はなぜプラークが溜まりやすいのでしょうか。その理由は主に2つです。

歯磨きの精度が落ちる

歯並びが綺麗な状態に比べ、歯並びが凸凹している状態だと歯磨きがしづらくなります。
歯磨きしづらくなれば、当然磨き残しも増えてしまいます。
そして、磨き残しが増えるということはそれだけプラークが残って溜まってしまうのです。

噛み合わせた時にプラークが剥がれない

歯並びが悪いとなると、噛み合わせも悪くなります。
噛み合わせが正常なら、噛んだ時に歯と歯が当たってその衝撃でプラークが自然に剥がれます。
しかし、噛み合わせが悪ければ噛んでも歯と歯が当たらず、その箇所のプラークは自然に剥がれなくなります。

歯並びが悪くても歯周病は予防できるのか

例え歯並びが悪くても歯周病の予防は可能ですし、
逆に言えば歯並びが良いからといって確実に歯周病を予防できるわけではありません。
歯周病予防において歯並びの悪さが問題となるのは、歯磨きがしづらく精度が落ちることです。

これについては、定期検診や予防歯科のブラッシング指導を受けることで対処可能です。
ブラッシング指導では正しい歯の磨き方の指導を行いますが、
その際は患者さん一人ひとりの歯並びに合わせた歯の磨き方を指導します。

つまり歯並びが悪ければ、その歯並びに合った正しい歯の磨き方の指導を受けられるのです。
また、プラークの除去率を高めるためにデンタルフロスや歯間ブラシを使用する、
もしくは磨き残したプラークを目で確認できるようプラークチェッカーを使用するなどの方法もあります。

こうした方法を実践すれば、歯並びが悪くても充分な効果のある歯磨きが可能になるため、
少なくとも歯磨きにおいては歯周病になるリスクを減らすことができます。
このように、歯並びが悪くても方法次第で精密な歯磨きをすることは充分可能です。

矯正治療のすすめ

歯並びの悪くて歯周病になりやすい…そう悩むのであれば矯正治療を行うのも1つの方法です。
矯正治療は健康保険が適用されないため、高額な費用が掛かる治療です。
最も、歯並びを改善して歯を守れると考えれば、その費用に見合った治療であることも事実です。

矯正治療は審美治療ですし、実際に見た目を美しくする目的で治療を希望する人がほとんどです。
しかし、歯並びを改善することは単に見た目を美しくするだけでなく、歯の健康を守る効果もあります。
つまり矯正治療は100%審美目的ではなく、さらに歯の健康を守る健康目的の治療でもあるのです。

そう考えると矯正治療の価値が高まりますし、
審美性を高めるためだけに高額な費用を支払うというイメージもなくなります。
このため、歯並びが悪い人はこの機会に矯正治療を検討してみてはいかがでしょうか。

歯並びが悪いことで噛み合わせも悪くなる

歯科医の立場から意見すれば、歯並びが悪い場合は矯正治療で改善することをおすすめします。
と言うのも、歯並びが悪いということは噛み合わせが悪いということです。
そして、噛み合わせが悪いことで以下のような問題が起こるのです。

肩こりや頭痛

噛み合わせが悪いと、噛む時に使用する広頸筋や側頭筋が悪影響を受け、肩こりや頭痛を引き起こします。

顎関節症

噛み合わせが悪いと顎の骨に負担が掛かるため、顎関節症になるリスクが高まり重症化もしやすくなります。

…いずれも歯や歯肉とは全く無関係な問題です。
つまり、噛み合わせの悪さは口の中だけでなく全身の健康に悪影響を及ぼします。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、歯並びが悪いと歯周病になりやすいのかについてまとめます。

1. 歯並びが悪い人はプラークが溜まりやすい :歯磨きの精度が落ちるため
2. 歯並びが悪くても歯周病は予防できるのか :可能。歯科医院のブラッシング指導を受けると良い
3. 矯正治療のすすめ :歯並びを改善することは審美性が高まるだけでなく、歯の健康を守る効果もある
4. 歯並びが悪いことで噛み合わせも悪くなる :肩こりや頭痛、顎関節症が起こりやすいなどの問題がある

これら4つのことから、歯並びが悪いと歯周病になりやすいのかについて分かります。
歯並びの悪さは審美性の問題のように思えますが、それだけではありません。
歯磨きの精度が低下するなどの理由から、歯周病になりやすいという問題があるのです。