自分の歯磨きの精度がどのくらいなのか知りたいです

西早稲田の歯医者さん、西早稲田駅前歯科・小児歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「自分の歯磨きの精度を知る」です。
歯磨きにおいて重要なのは頻度ではなく精度です。

例え1日3回歯磨きをしていても、それが適当なものなら1日1回の精度の高い歯磨きに劣ります。
精度の高い歯磨きを行えば効率良くプラークを除去でき、それが虫歯や歯周病予防につながります。
ここでお伝えするのは、そんな自分の歯磨きの精度を知るための方法についてです。

歯垢染色剤

自分の歯磨きの精度を知るには、歯垢染色剤を使用することです。
歯垢染色剤とはプラークテスターやプラークチェッカーとも呼ばれるもので、
本来透明なプラークを染色して目に見える状態にするためのものです。

1-1. 歯垢染色剤の使用方法
歯垢染色剤は歯磨き後に使用します。まず歯を磨き、その後に歯垢染色剤を適量分だけ口の中に含みます。
そして、口の中全体に行き渡らせてから口をゆすぎます。
そうすると、歯の部分のどれだけかが歯垢染色剤で染まっているのが確認できます。

歯垢染色剤はプラークを染色するわけですから、染まっている部分にプラークが残っていることになります。
つまり、ほとんど染まっていなければそれは磨き残しがほぼないということになりますし、
逆にほとんどの歯が染まっているのであれば、それは磨き残しが多いということになります。

もちろん、染色した状態のプラークも従来どおりの歯磨きで除去できるため、
磨き残しを確認した後は染色した部分を丁寧に磨いて全てのプラークを除去しましょう。

1-2. 歯垢染色剤を使用する際の注意点
歯垢染色剤を使用する場合、2つの注意点があります。
1つは、歯磨きはあくまで普段どおりの歯磨きの仕方をすることです。
歯垢染色剤を使用する目的は、自分の歯磨きの精度を知って弱点を克服することです。

普段どおり磨かなければ、毎日どのくらいの磨き残しがあるのかを知る参考にはならないですからね。
もう1つは、1日だけでなく3日くらい連続して使用することです。
なぜなら、連続して使用することで毎回染色される部分にパターンが見えてくるからです。

そのパターンこそ、自分の歯磨きの弱点ということになります。
こうしたパターンを把握するには、1度だけでなく数回連続して使用する必要があるのです。

歯磨き時のプラークの除去率

丁寧に歯を磨いている人は、自分の歯磨きのプラークの除去率が高い自信を持っているでしょう。
ではここで、一般的な歯磨きによるプラークの除去率について数値を挙げて説明します。
まずブラッシングだけ…つまり歯ブラシのみの歯磨きの場合、プラークの除去率はおよそ6割です。

歯ブラシではどうしても行き届かない箇所もあるため、実際には4割もの磨き残しがあることになります。
プラークの除去率が6割では、虫歯や歯周病の予防において不充分だと分かるでしょう。
ではどうすればこの数値を高められるか?…それはデンタルフロスや歯間ブラシを使用することです。

これらを使用した場合、プラークの除去率がおよそ2割高まります。
つまりデンタルフロスや歯間ブラシを使用すれば、歯磨き時のプラークの除去率が8割以上まで高まるのです。
ちなみにデンタルフロスは虫歯予防、歯間ブラシは歯周病予防に効果的とされています。

正しい歯の磨き方を知る

歯磨きには正しい磨き方があり、それを実践しなければ効率良くプラークを除去できません。
例えば、歯ブラシは鉛筆と同じような持ち方をしなければなりません。
グーで握って持つ人が多いですが、そうやって持つと力が入り過ぎて歯肉を痛めてしまいます。

また、歯は1本ずつ磨かなければならないですし、1本につき20回以上磨く必要があります。
さらに利き手によっては磨きにくい歯があり、例えば右利きの人は右の歯が磨きづらくなります。
この例で言うなら、右利きの人は右の歯はより丁寧に磨かなければなりません。

ちなみに、歯並びの状態によっては磨き方に工夫が必要になる場合もあります。
さて、こうした正しい歯の磨き方は歯科医院の定期検診で指導を受けて覚えることができます。
歯磨きの精度を確実に高められるため、ぜひ定期検診を受けて正しい歯の磨き方をマスターしましょう。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、自分の歯磨きの精度を知るについてまとめます。

1. 歯垢染色剤 :プラークを染め出して目に見える状態にさせ、磨き残しや自分の歯磨きの弱点が分かる
2. 歯磨き時のプラークの除去率 :ブラッシングだけの場合、プラークの除去率は6割程度になる
3. 正しい歯の磨き方を知る :歯科医院の定期検診では、正しい歯磨きの方法の指導を受けられる

これら3つのことから、自分の歯磨きの精度を知るについて分かります。
今回のテーマでは歯垢染色剤を中心に説明しましたが、
この歯垢染色剤は歯科専売品ですがインターネットの通販や薬局でも購入できます。

また染色の強弱、ジェルタイプや錠剤タイプなど種類は様々です。
これは自分に合ったものを購入すれば良いですし、金額も400円前後で購入できます。
決して高い買い物ではないので、歯磨きの精度を知るためにはぜひ1度使用してみてください。