• ホーム
  • ブログ
  • 虫歯がきっかけで脳梗塞が起こると聞きました。一体どういうことですか?

虫歯がきっかけで脳梗塞が起こると聞きました。一体どういうことですか?

虫歯の進行を甘く見てはいけません。進行すればもっと痛くなる、これは誰もが想像できるでしょう。
しかし、虫歯は痛くなって終わりではありません。
治療しない限り進行し続け、やがては歯以外の部分にも大きな問題を引き起こしてしまうのです。
例えば、虫歯がきっかけで脳梗塞になることもあるのです。

1. 虫歯の進行

虫歯は治療しない限り進行を続けますし、進行がとまることもありません。
最初は歯に小さな穴を空ける程度ですが、進行することで今度は歯の奥の象牙質まで侵入してきます。
そうすると痛みも増し、そこから今度は神経にまで到達するのです。

やがて神経は虫歯菌によって完全に死んでしまいますが、それでも虫歯菌はまだ進行していきます。
最終的には神経を破壊した後、血管を通じて全身に虫歯菌が回ることになります。
この時、虫歯菌が回り方によっては想像できないような大きな病気を招くことになるのです。

2. 神経に到達した後の虫歯菌

虫歯の到達点は神経であり、神経が死ぬことが虫歯の末期と考える人がほとんどです。
しかし、実際にはそうではなく、むしろ神経に到達してからが虫歯の本当に怖いところです。
死んでしまった神経は腐敗して、虫歯菌にまみれています。
そんな腐った神経は虫歯菌をバラまくようになり、顎の骨にまで広がります。

そうすると骨は炎症を起こして膿みを出し、これが熱や嘔吐といった症状を引き起こします。
さらに、虫歯菌は血液の中にも侵入してくるため、最終的に血管を通じて全身に回ります。
その結果、脳や心臓が虫歯菌に感染してしまうことがあり、その場合に脳梗塞などが起こるのです。

3. 脳梗塞

虫歯が原因で脳梗塞が起きるのは、上記で説明したように虫歯の進行が原因です。
分かりやすくまとめると、虫歯菌は歯、神経の順に進行していき、
神経が死んでしまうことによって今度は血液の中に侵入するのです。

血液に侵入した虫歯菌は血管によって血液同様全身に回り、脳に回ってしまうことで脳梗塞が起きるのです。
最も、今回は脳梗塞をテーマにしていますが、虫歯菌が心臓に侵入することもあります。
この場合は心筋梗塞が引き起こされ、脳梗塞同様に命に関わる問題になります。

4. 痛まなくなるのは危険なサイン

虫歯の最も嫌な点は歯の痛みでしょうが、虫歯進行するに比例して痛みも増していきます。
そして、やがては耐えきれないほどの激痛になります。
しかし、その激痛が続くと今度は全く痛みを感じなくなるのです。

これは、神経が死んでしまったことを示します。
そして、神経が死ぬことは上記のような恐ろしい病気の引き金でもあるのです。
と言うことは、痛まなくなるのは深刻な症状が起こる前触れと捉え、
一刻も早く歯科医院で治療を受けなければなりません。

5. 死亡例もある

実際に虫歯が原因での死亡例も報告されています。
例えば、海外では虫歯菌が脳に回ったことで死亡した子供もいますし、
日本でも虫歯が原因で病気を招き、最終的に死に至ったというケースが存在します。

ちなみに、誰もが気になるのは虫歯が原因で死亡する確率はどれくらいなのかということですが、
もし首から下に虫歯菌の感染が広がってしまった場合、死亡率は20パーセントほどと言われています。
この事実を知ると、虫歯を放置することがいかに怖いことかが分かります。

6. 治療期間や治療費への影響

虫歯を放置してしまえば、症状はどんどん悪化していきます。
そして、それに比例して治療も大掛かりなものとなり、当然治療費も高くなってしまいます。
特に、虫歯が進行して歯を失ってしまった場合、
その対処となるセラミックやインプラント治療は非常に高額です。

例え脳梗塞にまでならないにしても、虫歯の放置は治療内容や治療費に大きな影響を与えるのです。
言うまでもなく歯科医院の虫歯治療は誰もが嫌でしょうが、
虫歯が進行すればするほど患者さんにとって痛くてつらい治療が必要になってしまうのです。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、虫歯がきっかけで脳梗塞が起こることについてまとめます。

  1. 虫歯の進行 :歯に穴を空けて象牙質にまで進行し、さらに神経にまで虫歯は進行する
  2. 神経に到達した後の虫歯菌 :神経に到達した後は怖い。顎の骨に膿みを出したり全身に細菌が回る
  3. 脳梗塞 :全身に回った虫歯菌が脳に侵入ことで脳梗塞になる。心臓に侵入すれば心筋梗塞になる
  4. 痛まなくなるのは危険なサイン :虫歯が痛まなくなるのは神経が死んだ証。深刻な状態になっている
  5. 死亡例もある :実際に虫歯が原因で死亡した例もあり、海外にも日本にも事例が存在する
  6. 治療期間や治療費への影響 :そもそも虫歯が進行することで治療期間も長くなり、治療費も高くなる

これら6つのことから、虫歯がきっかけで脳梗塞が起こることが分かります。
多忙さや治療の怖さを理由に虫歯を放置してしまうと、
命に関わる大きな病気に発展することがあり、実際にそうなってしまってからでは遅いのです。
これは非常に怖いことですが、日頃から歯科医院で定期検診を行う、
口内に異常を感じたらすぐ歯科医院に行く、これらを心掛けてさえいれば必ず防げる問題です。